適度な柔らかさと弛みを持って生きる
自分でも気が付かないうちに、思考が硬くなりすぎている事がある。
凝り固まった考えになり、他の道があるのに気が付かなかったりする。
そして、狭い道をひたすら進まなければならないと思い込んで、しんどくなる。
悪い癖だ。
癖っていうのは、自分ではなかなか気が付きにくいし、直しにくい。
人から、こうだよって言われて気が付いたりする。
自分以外の人の考えに触れると、思考は少し柔らかくなる。
肩凝りが酷くて、誰かにマッサージしてもらうのと同じように、思考も硬くなったら誰かの言葉で柔らかく解してもらおう。
自分の考えだけで頭と気持ちが埋め尽くされてしまっている時、そこには暗闇しかない。
外を見て、歩いて、自分の気持ち以外に目を向けてみる。
そうすれば、暗闇に明るい光が差し込んでくる。
朝から息子がお遊戯会予行が不安だと大泣きされて、それを宥めるのに力を使い、1日の戦闘能力が50%減った。
どうしても不安で泣き止まない息子に、寄り添うように、
「早く終わって欲しいんだよね?」
「ちゃんと出来なかったらどうしようって不安なんだよね?」
「何が起こるか分からないから不安なんだよね?」
そう気持ちを代弁するように言った。
うん、うん、と泣きながら頷く息子。
そうか、息子は、ちゃんとやらなくちゃいけないって思っているのだ。
「でも、今日は予行練習で本番まではまだ1ヶ月もあるよ。ちゃんと出来なくて当たり前だし、出来ている子もいないでしょ?写真を撮ったりするだけで、別にちゃんと出来なくていいんだよ。」
そう言うと、息子は、
「泣かなければ良かったよぉ~。幼稚園なんて嫌いだよぉ~。」
と、号泣しながら言った。
息子は、ちゃんと出来ないとダメだと思って、プレッシャーに感じていたようだ。
そして、そんな気持ちにさせた幼稚園を嫌いだと思ったのだろう。
それが分かった後は、いつものようにYouTubeを見て、いつものようにバスに乗った。
息子を慰めながら、
「失敗することや、間違うことが悪いことじゃないんだよ。一生懸命やならない事がダメなんだよ。」
そう言って、自分も慰めた。
先日車をぶつけた。
警察も呼んで、保険会社ともやり取りして、心底自分に幻滅した。
息子よ、お遊戯会で失敗しても警察は来ないよ。お金も払うこともないのだよ。
誰にも怒られやしないよ。
息子を慰めながら、なんだか涙が溢れてきた。
息子じゃなくて、全部自分に伝えたかったんだ。
これからは、息子の生きづらさにも向き合っていかなければならない。
自分の生きづらさを苦しんでいる場合ではないのだ。
どうすれば良いのか、自分なりの策を模索して解消させる術を身につけるしかない。
身体も硬くなると、動きが制限される。
張りが強くなっても、腱や筋肉が切れやすくなる。
適度な柔らかさを保ち、適度な弛みがある状態が負担のかからない楽な状態。
硬いと制限され、張りすぎると切れやすい。
身体も心も同じ。
身体を良い状態に出来るのなら、心も良い状態に出来るはず。