中国茶1000人チャレンジ38〜44人目
中国茶お茶淹れ1000人チャレンジの経過報告です。
▼チャレンジ宣言はこちら
※ 1〜3人目のレポも上の記事内に書いています
▼4〜5人目(わたしの父と母)
▼6〜17人目(音声SNSで繋がったお茶仲間)
▼18〜33人目(出版塾仲間)
▼34人目(古巣カフェ社長)
▼35、36人目(中国茶仲間)
▼37人目(中国茶の心の師匠)
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年初は親戚の家に行くのが
子供の頃からの習慣だった。
我が家の場合は父方と母方の親戚が
どちらも横浜市内なので1日で巡るのがおなじみで。
祖父が健在だったころは
午前に父方、午後から母方の家に行っていた。
祖父が亡くなってから
父方側の集まりはなくなり、
今は母方の伯父の家に
新年は集まるのが恒例になっている。
伯父さんたちに会うのは
年に1回だけど、それこそ
私が生まれた時からの付き合いが
もう40年ちかく続いているのだから
親戚っていうのも家族の延長線の
すごい関係だなぁと思う。
それを実感したのは結婚式のとき。
式の直前に新郎側の親族控室に
行ってからの、新婦親族控室。
ほぼ全員知らない人だらけだった
新郎親族に囲まれた後に見た
おじさんおばさんの安心感は一生忘れない。
心がゆるんで思わず泣いた。
まだ結婚式始まってないのに
泣くの早いよって笑われたけど、
あの瞬間が私の結婚式のピークだった。
そんなおじさんおばさん達にも
お茶を飲んでもらいたいなぁと思い、
いつもの新年会に茶器を持って行った。
伯父の家には従姉妹家族が同居している。
おじさん、おばさん、いとこ、旦那さん、
息子くん、そして私の祖母の6人家族。
そこへ我が家から父、母、私、夫、娘、
妹、妹の夫の7人が遊びに行くという。
伯父の家のリビングは特別広いって
わけでもないからみんなぎゅうぎゅうに
片寄せあっておせち料理と寿司を囲む。
総勢13人、まさにお正月って感じ。
うちの家系はみんなそれなりに
酒飲みなので、まずはビールで乾杯、
その後は伯父がお気に入りの焼酎を
飲ませてくれる。それがいつもの流れ。
今年はみんなにお茶飲んでもらうぞ!!
と意気込んでいたけど
事前に連絡していたわけでもないので
おじさん達は私が茶器持ってきて
いることを知らない。
私がお茶を淹れるというのは例によって
「いつもの自然な流れをぶった切る」ことになる。
もちろん「お茶淹れたいです」って
言うことで場の雰囲気が悪くなることはない、
というのは分かっている。
でもやっぱりタイミングを伺っていた私。
そのうちお酒もそこそこに、
おばさんがデザートを出してくれた。
お茶するなら今だ!
と思っていたところで母が
「ちゃんこ、今日お茶淹れるんじゃないの?」
ははーーーーー!!!
助け舟を出してくれた!
ありがとう母!!!
おかげで自然な流れで
お茶を淹れることができた…!!
私が結婚して福建に行って以来、
お年賀には福建の烏龍茶を
おじさんにあげていた。
おじさん達もその烏龍茶を
気に入ってくれてるみたいで、
だからお茶を淹れるというと
普通によろこんでもらえた。
お年賀にいつも渡しているのは
福建省北部の「閩北水仙」
茶色い茶葉でいわゆるペットボトルの
ウーロン茶のイメージに近いお茶。
今回は武夷岩茶の老叢水仙を持ってきた。
世界遺産となっている
武夷山風景区の中にある茶畑のお茶。
いわゆる正岩茶。高級茶葉。
蓋碗、茶海、水盂など茶器をテーブルに並べる。
「すごい本格的だね」とおばさん。
セッティングが終わると
みんな茶器の周りに集まってくれた。
茶器を温めて、
茶葉を入れて、
ゆっくりお湯を注ぐ。
蓋をしてほんの少しだけ蒸らして、
蓋碗のお茶を茶海に注ぐ。
透明な琥珀色のお茶が
キラキラ光を反射しながら
流れ出ていく。
あぁ、これ絶対おいしい。
蓋碗から茶海にお茶を注ぐときの様子でわかる。
ぞくぞくするときは会心の一撃。
みんなの茶杯にお茶を入れて、
ひとりずつ差し出す。
どうぞ、1煎目です。
「わぁ〜、いい香りだね」
あ〜おいしい、って感動してもらえた。
従姉妹の息子くんも
よくわからないって
表情してたけど
「うん」って
頷いてくれた。
「茶葉が違うだけじゃなくて
丁寧に淹れるから、そこに気持ちが
乗ってるからまた違うんだと思うよ」
というおばさんの言葉がうれしかった。
伝わった!!!
おいしいお茶を飲んでもらいたい、
そういう気持ちを込めて淹れていたから、
感じ取ってもらえてすごくうれしい。
いいね〜おいしいね〜って、
いつもと違う雰囲気で
また場が明るくなった。
みんながありがとうって言ってくれた。
お礼を言うのはこちらの方。
私のお茶を飲んでくれてありがとう。