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【初心者編・金融リテラシー】投資信託とは

〇投資信託とは


・投資信託とは、多くの人からお金を集め、その大きな資金をプロの運用担当者がさまざまな投資先に分散して投資する仕組みです。この方法により、個人では難しい大規模な分散投資を実現し、リスクの軽減を図りつつ、収益を目指します。インデックス投資信託とアクティブ投資信託の二つの大きなカテゴリーがあります。インデックス投資(前の記事を見てみて下さい)は、特定の市場指数に連動するように運用されるのに対し、アクティブ投資は市場平均を上回る収益を目指してプロが独自の運用を行います。

≪メリット≫

①専門家による運用: プロの運用担当者が市場を分析し、資産を選定・運用します。個人では難しい高度な投資戦略も可能になります。

②分散投資: 少ない資金で幅広い資産に投資でき、リスクを分散させることができます。

③手軽さ: 投資先を自分で選ぶ必要がなく、投資信託を購入するだけで簡単に投資を始められます。

・例えば米国を代表するマグニフィセントセブン(アップル、アルファベット、アマゾン、マイクロソフト、メタ、エヌビディア、テスラの7社)の株を買いたいとなった時、個別で購入する場合の必要資金は下記の通りです。


図1:マグニフィセントセブンの1株当たりの価格

投資信託の場合、100円から上記7社を購入することが可能です。

≪デメリット≫

①手数料の負担: 3種類の手数料構成があり、収益を圧迫することがあります。

②運用成績の不確実性: アクティブ運用では、市場平均を上回ることを目指しますが、それが保証されるわけではありません。

③流動性: 資金が必要な時にすぐに引き出せないことがあります。とは言っても長いもので7営業日後ぐらいには現金化出来ます。

≪手数料の構成≫

①買付手数料: 投資信託を購入する際にかかる一回限りの手数料です。

②信託財産留保額(信託報酬): 運用・管理にかかる年間コストで、日々の資産価値から差し引かれます。

③解約手数料: 投資信託を売却する際にかかる手数料です。

・①と③がなく、②のコストが低いものを選ぶことが重要となります。

≪約定日の注意点≫

・投資信託を購入または売却する際、注文を出してから実際に取引が成立するまでにタイムラグがあります。この期間の市場価格の変動によって、予定していた購入額や売却額と実際の金額に差が出ることがあります。そのため、一括で注文を出すタイミングには注意が必要です。

≪口数と基準価格≫

・投資信託を購入するとき、あなたが出資した資金は「口数」という単位で分けられます。株式では「1株」、投資信託では「1口」となります。一方、「基準価格」とは、1口当たりの投資信託の価値を表します。株式では「株価」となります。

≪資金の流れと口数・基準価格≫

①購入時: 投資信託を購入する際、支払う資金は基準価格に応じて分けられ、「口数」が割り当てられます。例えば、基準価格が1,000円の投資信託に10万円を投資した場合、あなたは100口の投資信託を保有することになります(10万円 ÷ 1,000円 = 100口)。

②運用期間中: ファンドマネージャーがその資金を使って運用を行い、運用成果によって基準価格は日々変動します。基準価格が上昇すれば、保有する口数の価値も上がります。

③売却時: 投資信託を売却する際には、その時点の基準価格で保有する口数が換金されます。基準価格が購入時よりも高ければ利益が出ることになり、逆に低ければ損失が発生します。

◆具体例

  • 購入時: 基準価格が1,000円で10万円を投資 → 100口を保有。

  • 運用成果: 基準価格が1,100円に上昇 → 保有している100口は110,000円の価値に。

  • 売却時: 基準価格1,100円で100口を売却 → 110,000円を受け取り、元の投資額10万円に対して10,000円の利益。

このように、投資信託では購入した資金が「口数」と「基準価格」によって運用され、その成果に応じて最終的な収益が決まります。



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