<Vol.8>前任者の評価が低い方がラッキー!?
以前の記事で「過大評価と過小評価」という内容を書き、「先入観を持たず、フラットなマインドで」とお伝えしました。
しかし、それは簡単にできることではないし、あくまで自分の評価を他人がする事柄なので、自分の努力では何も変えることが出来ない事象であるため、評価をされる当事者(この時は外国人留学生)は、それとどう向き合うのかが重要と考えています。
これは日本人でも同じことですが。
「よく外国人は時間にルーズだって思われて、最初から評価が低いんですよ。」という相談を受けることがある。
確かにどうせ時間に遅れてくるとか、どうせ日本語があまりわからないのだ、とか過去の経験から先入観を抱くケースがあり、真っ当な評価をされることは少ない。特にその人があなたに会う前に出会った外国人がそういう人だったのであれば余計にそうでしょう。
ただ、私がここで言うのは「それはラッキーだよ。」と言います。前任者の評価が低いということは、あなたは「普通」の言動をするだけで「高評価」を得られるからです。
これは私の体験でもあります。一般的に普通とされることをしているだけで、前の人は○○だったのに、石川君はちゃんとしている!と勝手にいい評価をしてくれたことがありました。
「逆を考えてみなよ。もしあなたの前任者(これまでに日本へ来た自国の人たち)がとてもまじめで、時間厳守で、ビジネススキルが高いと評価されていたら、あなたは何もしていなくても評価をされるけど、行動をした途端、普通以上の結果を出さないと「低評価」になってしまうだよ。」と。こんなプレッシャーはないと。
だからとてもラッキーなことなんだ。と伝えることがあります。
が、ただ併せて必ず伝えるのが、「絶対に前任者と同じことをしないようにしてください」と。普通で評価をしてくれるが、もし前任者と同じことを1度でもすると、「やっぱりな」と思われて、同じカテゴリーに入れられてしまうと。これを挽回するのはとても難しいので、とにかく「普通」を死守すれば、あなたにとってとても働きやすく、生活しやすい環境がある。と伝えます。
「普通」って簡単ですか?
そうです、「普通」って簡単じゃないです。
「普通」ってなんですか?
そう、評価する人の「普通」とあなたの「普通」が違っていたら、「普通」ができないですからね。
外国人留学生・社会人の皆さん、「普通」にやっているのにおかしいなぁと思ったら、私でもいいし、周りの日本人に聞いてみてください。大体の「普通」は教えてくれるはずです。
あなたが「大したことない」と思っていることが、結構「たいしたことがある」場合も多いのです。
・5分遅れた
・電車が止まった
・「おはよう」とあいさつしなかった
・ポケットに手を突っ込んでいた・・・とかとか、こんなことで「普通」じゃないと評価されてしまいます。
教育や文化の違いなのですが、どうあれお互いに頑張ろうということです!