出口雄大

80年代より水彩をメイン画材にしてイラストレーターとして活動。2000年代初頭より早稲田大学エクステンションセンターで水彩画を教え始め今に至る。著書に『水彩学 よく学びよく描くために』(東京書籍)『水彩ハンドブック』(グラフィック社)。思うところを書き綴っていきます。

出口雄大

80年代より水彩をメイン画材にしてイラストレーターとして活動。2000年代初頭より早稲田大学エクステンションセンターで水彩画を教え始め今に至る。著書に『水彩学 よく学びよく描くために』(東京書籍)『水彩ハンドブック』(グラフィック社)。思うところを書き綴っていきます。

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New Metaphysics Trial 7

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  • 透明水彩の大基本
    1本

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    New Metaphysics Trial 3

    officer series nov 2023

    New Metaphysics Trial 3

    New Metaphysics Trial 2

     Mirror Series

    New Metaphysics Trial 2

    New Metaphysics Trial / AIと私

    AI画像ジェネレーター(以下AI)に対しては、昨年の夏に大いに喧伝されていたmidjourneyを試してみて、入り口に立ったところで無料トライアルの限界が来て、とくに大した感想もないままそれ以来やり過ごしてきた。AIに対する見方が変わったのはX(Twitter)を通して対話するようになった加藤豪氏がnote上で発表しているNew-Surrealと題されたAI作品のシリーズに触れてから。そこでAIによる作品を初めて面白い思った。 私の経歴としては80年代より書籍や広告に関わる

    New Metaphysics Trial / AIと私

    クイーンマジェスティあるいはミンストレル&クイーン

    エリザベス女王の訃報を聞き、即座に脳裏に浮かんだのはこの曲だった。そういう人は世界中、相当数にのぼることだろう。 我が亡父は英文学者として英国文化の研究者として間違いなくイギリス人よりもイギリスに詳しい人だった(何人であれ外国人の日本研究家がいるとしたら必ずなまじの日本人よりも日本文化について詳しいはずというのと同様の理屈で)。 そのいわば英国マニアの家に生まれて名前に英国の「英」の字を授かり(本名の話)、80年代後半、その父の著作である『午後は女王陛下の紅茶を』という本

    クイーンマジェスティあるいはミンストレル&クイーン

    日本人はじつは西洋的な意味での芸術=アートなど必要としていない?

    分節化、言語化、論理性、構築性、体系、歴史意識等々、西洋芸術は本質的に学問的であり、理詰めの世界であるといってよい。理詰めであるがゆえに「展開」「進歩」「革新」というものを持ち、汎用性と拡張性を備え、社会的機能を持つ。 西洋的な芸術つまりARTの世界は、科学と哲学というバックボーンがある。 日本社会における「アート」への無理解を嘆く者は多い。そのいっぽう、芸術はリクツではないとし、芸術における理論、論理、概念化と体系化の作業を嫌う者も多い。欧米社会において芸術が社会に浸透し常

    日本人はじつは西洋的な意味での芸術=アートなど必要としていない?

    葉山と芸術

    今年2018年は「明治150年」ということで、日本近代というものに思いを馳せるにはうってつけの時節ではある。芸術という言葉は明治以前にも存在したそうだが、「美術」とならぶ近代概念として、この150年ものあいだその概念をめぐり、どのような変遷があったか、その名のもとに、なにがどう形成されてきたのかに冷静に思いを馳せるにうってつけのタイミングであるにちがいない。 自分の年齢を考えれば、150年のうち、三分の一以上を生きているわけであり、そう思うと150年は長いようで短い。70代で

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    葉山と芸術

    1981年のデッサン

    上のデッサンは1981年、鎌倉の美大予備校で一浪のときに描いたもので、要するに受験デッサンなのだけれど、そこには明らかにThomas Eakinsのヌードデッサンの影響があったと思う。その当時、画家Eakinsを意識することはなかったものの、予備校のラウンジに置いてあった世界素描大系のなかでEakinsのこの覆面ヌードのデッサンはとりわけ印象的なものとしてあった。 自分がデッサンの顔をジェッソで潰したのは、成り行き的なものだった。そのさいにEakinsのこのデッサンのこ

    1981年のデッサン

    詩01

    解釈 有用な元素が夜の間に冷えた体を温めるために削除された可能性 タギング中のライター その動きを可視化するための 7つのチャクラの使い方が入った箱 直線と鋭角を強調した積乱雲の下 発生する色彩の物質性を類比的に重ね合わせる立場 遠近法による視覚には1929年以降の世界恐慌と同様に長い繊維が絡まりあう つねに解釈され続けねばならない領域 ひたすら光を浴びている自動操縦装置 ガラパゴス諸島に住む「分解」と「結合」には必ずしも一致しない寓意的解釈 たくさんのイグ

    透明水彩の大基本 2 ウォッシュ実践編〜フラットウォッシュ

    前回、理論的かつ歴史的にみたウォッシュですが、今回はその実践編です。 ウォッシュ、その極意とは?

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    透明水彩の大基本 2 ウォッシュ実践編〜フラットウォッシュ

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    透明水彩の大基本 l ウォッシュについて

    透明水彩の大基本について書いてみたいと思います。 いわゆる透明水彩、その根幹をなすものとも言えるウォッシュについて。 水彩でいうウォッシュという言葉が日本でどの程度定着しているか、よくわかりませんが(アマチュア水彩の現場に長年携わってきた経験からいうと、ウェット・オン・ウェットとウォッシュを混同してるケースはよく遭遇してきました)、あらためてウォッシュってなんなのか。というのもウォッシュ(wash)というものを感覚的かつ理論的かつ歴史的に理解することで、透明水彩への理解の

    透明水彩の大基本 l ウォッシュについて

    チャールズ・ワーグマンとは誰だったのか -日本近代洋画の”起源”を巡って-

    2007年に『水彩学』という水彩の歴史と技法に関する本(初めての単著)を書いたとき、私はチャールズ・ワーグマンを日本近代における水彩画の始祖として取り上げた。ワーグマンは日本近代洋画史において、最初期の洋画家である五姓田義松や高橋由一に油彩技法を伝えたことで「恩人」、「始祖」またあるいは「起源」として語られるわけであるが、同時に水彩技法も伝えているのだった。幕末期における水戸藩浪士による東禅寺事件に取材した生々しいジャーナリスティックな記録画をはじめ、日本各地の風景、日本人妻

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    チャールズ・ワーグマンとは誰だったのか -日本近代洋画の”起源”を巡って-

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    アカデミックについて

    煎じ詰めるならアカデミックとは「定規」である。 アカデミックとは辞書的に言えば、学術的ということだ。そして侮蔑語としてのアカデミックというのがあって、杓子定規とか形式的で生気がないさまとか言われるわけである。それは定規なのだから、杓子定規に決まっており、定規が非形式的で生気に富んでいたら役に立たないわけだが。 アカデミックに対して、非創造的という言い草もある。それも当たり前の話で定規が創造的であるわけがない。問題は定規をどのように使うかなので。 つまり、アカデミックとは

    アカデミックについて