デジタル配信サービス『ナンバーナイン』をより使いやすくリニューアルしました！

2023年6月15日 14:14

こんにちは！
ご無沙汰しております。ナンバーナインの執行役員の工藤です。
私のことは以下のnoteを読んでいただければ何となく伝わるのではないかと思います。

私は、普段はデジタル配信サービス「ナンバーナイン」（以下、「ナンバーナイン」）という漫画家さん、イラストレーターさん向けのサービスの運営責任者をしております。

今回は、この「ナンバーナイン」を5月9日に大幅にリニューアルしたので、何がどう変わったのか、そして今後追加していきたい機能や、「ナンバーナイン」が目指すサービスの未来について書いていこうと思います。

ナンバーナインをもっと使いやすくしたかった

「ナンバーナイン」というのは、オンライン上から漫画、イラスト集を登録するだけで、Kindke、コミックシーモア、LINEマンガなどを含む最大145の電子書籍ストアに一括で販売できる配信プラットフォームになります。

▼サービスの詳細はこちらのnoteにまとめております。

今回のリニューアルの目的は、この「ナンバーナイン」をいままで以上に簡単に、使いやすくすることです。

そもそも「ナンバーナイン」を利用するためには3つの情報が必要です。

・作品データ（表紙、本文、目次、奥付など）
・書誌情報（作品名、説明文、ジャンルなど）
・作者情報（住所や口座情報など）

これらの中で特に、「作品データ」の準備には多くの手間がかかります。電子書籍として販売するためには、オンライン上で作品を登録するといっても、1冊分の本を作成する必要があるため、これが非常に時間を要する部分でした。同人誌を作ったことがある方でしたらイメージしやすいと思いますが、これがなかなかに大変。

表紙を作り、1冊のページ構成（台割）を考え、必要な余白ページや幕間を挿入し、右ページ・左ページを調整したり…etc.

そして、出来上がったデータのファイル名に1からページ番号を割り振ってやっと完成です。作品によっては100P以上にもなるので、その際ページの抜けや順番間違いなどが発生することもしばしばあります。

今までは、この作業を登録者さんに行っていただいた上で作品登録に進んでいただく流れでした。しかしこの場合だと先程書いたようなミスなどが発生しやすく…かなりの数の作品に対して弊社がチェックした上で、作家さんに修正依頼をお願いする必要があったのです。

電子書籍データを「ナンバーナイン」上で作れるように

そういった事もあって、今回のリニューアルではこの「作品データの登録」の改善に一番力を入れました。
具体的に言うと、「台割調整機能」を追加し、「ナンバーナイン」上で電子書籍データの編集、確認を行えるようになりました。

・台割調整機能について

作品データ（JPG、PNG、PSD、TIFFデータ）をアップすることで、その場で作品の台割を作成できます。原稿と同じサイズの「目次」「白紙」「奥付」もその場で追加でき、ページの入れ替えも簡単に行えます。
※目次作成にはオプション設定が必要です。

・登録中データのプレビュー機能

電子書籍ビューワーでどのように表示されるのかをその場で確認することができます。
※プレビューの生成までお時間がかかる場合がございます

・表紙サイズに合わせて本文の自動サイズ補正

表紙のサイズに合わせるように、自動的に本文データに余白追加、調整をする機能を追加いたしました。これによって、本文データのサイズに少し差分がある場合でも手戻りが少なく入稿することができるようになります。

それともう一つ、今までは正方形などの少し特殊なサイズの作品は入稿前にお問い合わせが必要だったのですが、問い合わせ不要で対応可能になりました！下記が推奨サイズになりますが、正方形や横長の原稿でもお使いいただけます！
縦サイズ: 1200〜2370pixel
横サイズ: 860〜1680pixel

＿人人人人＿
＞注意事項＜
￣Y^Y^ Y￣
※リニューアルされる前に登録された巻については台割機能が使用できないので、ご注意ください。ただし、同作品の続刊は台割機能を使用しての入稿が可能です。
※審査依頼前の作品の場合、もう一度データを登録いただく可能性がございます。
※弊社推奨サイズと異なる画像サイズの場合、画像が荒くなる可能性がございます。

まだプレビューの生成スピードや処理速度に課題が少し残っていたりするなど、日々調整を行っている状態なのですが、作家さんからの反応も良く嬉しかったです！

今後の追加機能について

今年はさらにサービス開発に力を入れ、使いやすさだけでなく、「作品を届ける」を手助けする機能も開発していきます。
デジタル配信サービス「ナンバーナイン」が実現したいのは、

「作家さんの創作活動をサポートし、個人の作品でも商業連載と変わらないくらい多くの読者に作品を届け、ヒット作が生まれたり、ファンを獲得できるような土壌を作る。」

ということです。
作家さんの個人活動が盛んになってきたとはいえ、やはり作品を作りながらマーケティングやマネタイズの方法を考えるのは大変です。両立されている作家さんはほんとにすごいです。なので、「ナンバーナイン」というプロダクトは個人作家さんのマーケティングやマネタイズを代替できるような存在にならなければと考えています。

ただ、そのためには、まだまだ足りない事が多く…いつも力不足を感じています。もっと仲間を増やして、サービスをより良くしていきたいです。
デジタル配信サービス「ナンバーナイン」も今は、作品を配信し、売上を管理する機能しかありませんが、売上の分析や、Twitterとの連携、販促支援といった創作活動に必要な機能も増やしていくことで、作品を描き始めたらみんなが当たり前のように登録するようなサービスにしたいです。

作家さんにとって必要な機能は時代や流行りによって変わっていきます。それを踏まえた上で、作家さんにとって必要なものを必要な時にすぐに提供できる強い組織にしていけるようがんばります…！
じつは現在も、こういう機能あったら良いなと思って水面下で進めている機能があるので、最後に紹介して終わりたいと思います。

①作品紹介ページの作成

読者が利用している電子書籍ストアがそれぞれ異なるため、作品の発売を告知するときに「どのリンクをツイートしよう…」と迷うことがあると思います。この機能ができれば、主要複数ストア（はじめは数ストアのみ）のリンクを一つのページに集約することが出来ます。

この機能は「ナンバーナイン」から配信されたタイミングで自動生成されるようにする予定なので、発売後の告知がやりやすくなるかと思います。ゆくゆくは、作品紹介ページに試し読み機能を追加したり、他の自著作品を下に表示したりしたいなとも考えてます！

②売上速報機能をパワーアップ

ナンバーナインには売上速報機能というものがあり、ストア数は限られますが、一部ストアでのDL数が作品ごとに確認できます。

今後は、売上の速報だけではなくもっと色々な作品のデータが見れる場所にしていきます。具体的に言うと以下を検討中です。
・シリーズ累計、当月DL
・シリーズ累計印税額
・売上の高いストアランキング
・前月比、前巻比での売上推移

やはり、作品あたりの売上やDL数がわかればモチベーションにつながると思いますし、今後の創作活動の参考にもなると思うので、強化していきたいですね。

③縦読み（WEBTOON）作品を各ストアで販売できる機能

これは個人で描いた縦読み作品をピッコマさんや、LINEマンガさん、comicoさんなどで販売することができる機能です。
縦読みの投稿プラットフォームはいくつかあるかと思うのですが、電子書籍ストアに販売できる機能はあまり見かけないので、縦読み作品をインディーズなどに投稿しながら個人で描かれている作品がありましたら、是非活用していただきたいです！
今年に入って、縦読み作品の取り扱いするストアも上記3つのストアさん以外にも増えてきているので、配信可能なストアも増やしていきたいです。

時期はまだ未定なのですが、少しずつ進めております…！
他にも細かい機能改善や準備中の機能もありますのでお楽しみに！

新機能とは異なりますが、作品を読者に届けるための大規模な施策も現在準備中で、7月には告知ができると思います！

ナンバーナインが電子書籍配信サービスを開始してから5年。
ありがたいことに配信冊数も10,000冊を超え、たくさんの漫画家さん、イラストレーターさんに使っていただけるようになりました。

これから私達は、ただ作品を配信するだけのサービスを超えて、個人で作った作品が商業作品と同じようにより多くの読者に広がる土壌を創っていきます！！

「ナンバーナイン」への作品登録はこちらから！

ここまでお読みいただきありがとうございました！
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