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ハトなりの考え

降っているのか、止んでいるのか分からない雨の日に、一列に並ぶハト達。

降っている派のハトは

橋の下から飛び立てる時を、今か今かと待ちながら、視線は遠く。

1羽たりとも鳴くことは無く、ただただ動きを止めて。

止んでいる派のハトは

湿った空気の中を抜け、電線の上へ悠々と行く。

「早く、来ればいいのに」と言わんばかりの視線を、橋の方へ送る。

雨合羽を纏い、フードは被らずの、中途半端な私の視線の先で、

各々のハトなりの考えが、ぶつかり合う。

音もなく、色もないぶつかり合いの先にあったのは、

電線へ向かうハトの姿だった。

空は、半分青空。

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