アイドルには毎回“ドラマ”がある
どーも、深月あかりです。
普段はアイドルの振付けをしたり、脚本を書いたりしています。
私は現在の肩書きは「地下アイドルの振付師・ダンス講師」です。
今や、アイドルは誰でもなれるというイメージがあるかと思いますが
講師をしていて
「ほんと、アイドルってすごいよな…私は絶対にできないよな…」
と思うことが多々あるので、
今日はそんなことについて書きたいと思う。
地下アイドルって、売れていないアイドルっていうイメージがあると思うのだけど
私は「ライブを中心に活動しているアイドル」のことだと思っている。
AKBさんだったり、乃木坂46さんだったり、
有名どころのアイドルさんは
テレビとかが中心に活動していると思うんだけど
地下アイドルはテレビではなく、とにかくライブをしているアイドル、
というイメージです。
月に20本とかライブしているわけですよ、まずそれだけですごくない?!
で、私は振付師なので、
振付けを作って、みんなに振り入れをしたり、
ダンスの先生としては、ライブでのリハや、既存曲のブラッシュアップなどを行っています。
先生としては「ちゃんと覚えてきてね!」とか
「覚えてきていない人はレッスンする資格がないんだよ!」とかいうことを
厳しく伝えますが…
とはいえ、何曲もダンスの振付けやフォーメンションを覚えて、
さらに歌割(自分の歌のパート)を覚えたり…
超ーー大変だよなぁ…と思うのが本音です。
もちろん、先生という立場を除いた28歳女子の見解ね!!
相当、大好きじゃないと、やる気がないと続けられないことだよなぁ…とも思う。
アイドルの裏側って、こういう努力している姿よりも
闇とかをピックアップされがちなのが私は嫌で、
嫌というか…それだけが真実じゃないと強く思っている。
私は振付師とか、ダンスの先生という立場的に
「や、全然できてないやん」って注意したりするのが仕事だけれども、
それでも、闇だけがピックアップされるのには
間近でアイドルの活動を見ているひとりの人間として、すごく納得がいかないな…と思う。
私がダンスレッスンが大好きで、
アイドルのダンスの先生という仕事が好きな理由としては
「毎回のレッスンに必ずドラマがあるから」なんだよね。
私のレッスンはすごく泣く子が多いと思う。
でも、それは私が罵ったり、超厳しくしているわけではない。
もちろん先生という立場で発言はするけど
それがメンバーの心に響いてしまって、
つい悔しくなったメンバーが泣いてしまったり、
あまりにもできない自分に悔しくて泣いてしまったりする。
でも、そこにも、その先にも必ず“成長”だったり、
“ドラマ”があって、すごくおもしろい仕事だなと思う。
こういうのをまとめて、きっと“アイドル”なんだろうな、って思うわけです。
こういう成長ストーリーがまるごと“アイドル”なんだよね。
何年も見ているメンバーとかだと
こんなに成長することある?!って思うようなことがたくさんあって、
別人になったなぁ…なんて思うこともたくさんあって。
全然話したりするような子じゃないような子が
後輩(新メンバー)が入ってきて、
めちゃくちゃ教えるタイプになったり、
アイドルを最初はやる気なさそうだった子が
グループが終わる頃には「もっとやりたい!」っていう子になっていたり、
どちらかというとヘラヘラしていた子が
レッスンで全然できない自分に悔しがって泣いてしまったり…
もうそういう成長ストーリーが
まるごと詰まっているのがアイドルだよなぁ、、と思うわけです。
だからこそ、やっぱり楽しいことばかりじゃなくって、
大変で、辛くて、いろんなことを乗り越えて…
そうしていくうちに
誰かの心を動かせるような人になったり、
そんなパフォーマンスができる子に育っていくんだと思う。
ただでさえ、覚えることや練習しなきゃいけないことがたくさんあるのがアイドルの仕事。
私は身近で彼女たちに関わっているけれど
まだ売れてないアイドルだったとしても、
本当にそれはすごいことで。
しかも、まだ売れてないから
バイトとかもしているんだったら、
それはきっともっとすごいことなんだよなぁ…とも思う。
そう考えると、
成功している人だけが、すごいわけではなくて、
やりたいことをやり続けている人、
そういう意志がある人も一種のすごさがきっとあるんだと最近は思うよ。
でもやっぱり、いつかは売れて欲しいけどね。