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気管切開での嚥下評価Part①〜生きることと生かされること〜

皆さん、こんにちは!!
急性期でスーパーSTを目指すyuccoです。
STの仕事と育児、脳外臨床研究会での活動に奮闘中です♫

脳外臨床メンバーから皆さんのもとに、皆さんから患者さんのもとに熱い想いと質の高いリハビリが届くように、バトンを繋いでいます。
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《はじめに》

日々の臨床で経口摂取が困難な患者さんに一口でも味わって欲しいという強い想いはありますが、病院として現実には難しいことが多くあります。
そんな中で、重度の肺炎、重度の嚥下障害でありながら、医師の決断とご家族の協力のもと、食べることにチャレンジできた患者さんを担当しました。

生命のリスクと隣り合わせの訓練ではありましたが、患者さんやご家族との希望に満ちた温かい時間でした。

気管切開をしており、気管カニューレ挿入中。
カニューレ自体が嚥下の阻害因子となる上に痰量も多いと誤嚥のリスクは高く嚥下評価もためらわれますよね。。。
そして嚥下評価をしてもやはり誤嚥が確認されてしまうことも多く、気管切開をしていることは嚥下に100%不利だと考えていました。

しかし、今回患者さんとのリハビリを通して、誤嚥していても気管カニューレをしているからこそ希望を叶えられることもあると気づかせていただきました。

《患者さん紹介》

80代男性。
既往歴に胃癌、慢性硬膜下血腫、正常圧水頭症、蜂窩織炎による敗血症などがあり入退院を繰り返していました。
数年前からは誤嚥性肺炎で何度も入院し、今回は重症肺炎にて呼吸器管理となりました。意識レベルが改善してからは、簡単な意思疎通は可ですが、ADLは全介助レベルでした。

呼吸器離脱し、酸素吸入もオフとなり、痰量が多いため気管切開術が施行されました。気切をする前は口腔咽頭汚染がひどく、吸入しても保湿剤を塗ってもマスクをしても口腔内が乾燥していました。そして、吸引による出血で口臭と血餅でとても食べられる口の環境ではなく毎日口腔咽頭ケアに格闘していました。

気管切開をしたことですっきり痰も回収できるし、加湿されることで口腔咽頭環境が劇的によくなり、嚥下評価をトライできる状態になりました。

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