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食事動作練習の考え方〜自助具箸と普通箸に必要な機能とは?〜

脳外臨床研究会会長 作業療法士 山本秀一朗
セミナーレポート作成 言語聴覚士 yucco

フルリカバリーを目指し、全国のセラピストと共に成長し続ける脳外臨床大学校で活動するyuccoです。

脳外臨床大学校オンラインサロンでは、日々たくさんのセミナーが展開されており、オンラインサロン内だけで留めておくのはもったいない!!
全国の悩んでいるセラピストや困っている患者さんの力になる学びを届けたいと思い、セミナーレポートをお届けしています♪

名称未設定のアートワーク

《はじめに》

食事動作練習の考え方の動画にプラスして、レポートにはオンラインサロン内でのディスカッション中にあった箸に必要な機能に関しても記載しています。脳血管障害にて右麻痺の患者さんの食事動作練習を想定します。
自助具とは助けてくれるもの、何を助けたかがリハビリする機能となっていきます。

《食事動作とは?》

① リーチして食物をとる
② 口に運ぶこと
③ 食べること
① と②に自助具が必要になってきます。

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食事動作に必要な上肢の機能は、
●左手は固定する
●右手で操作する
●両手動作
の3つの要素があります。

片麻痺なので、多くの自助具は片手の動作をを助けます。
右手に自助具、左手は自由に使えます。

《食事とは?》

① 栄養摂取は生命に関わる
② 食事の楽しみ、美味しいものを食べたいという欲求がある
そもそも美味しく楽しくなければ食べたいと思いません。
+動作、文化、社会

食事のメインは栄養摂取と楽しみであって、動作性は+α。

食事の時間を
食事という行為とリハビリという練習とどちらとして捉えますか?

1日3回ある食事を行為としてその人の人生として捉えるのか、リハビリの練習として捉えるのでしょうか。

片手ですくうときにお椀が倒れてしまうなら、すくいやすく食器を変えるなど食べることを楽にすることなら意味があると思います。

ばね箸とか箸蔵くんは障害された手をいかにうまく使えるかが目的となっています。

機能回復を目的に食事中にやるべきなのでしょうか?
麻痺があるから障害があるから悪い方の手を使っていこうっていうのは違います。
いかに早い段階で摂食機能を高めるかっていうのは大事です。
でも栄養摂取をしたり楽しむところでやるべきなのか??
食事くらい、片手で自由に食べたいですよね。

本人がどうしたら食べられるんだろう、もうちょっと楽に食べたいなと不自由さを感じた時に、いかに楽にするかって考えたときに食事動作に戻ってきます。
そうゆうときに、箸と箸蔵くんとスプーンやフォークをおいておき、本人が自分で選べるようにします。
機能面はリハビリ室で機能訓練をするべきです!!

リハビリ室で運動学習のために自助具を使って運動矯正していきます。
片方しか麻痺していないから、反対側で食べればいいと思います。

手指3点つまみできてリストの動きもいい、運動できて動作ができる、あとは生活で使える段階ですねって時の生活導入で食事動作としてできたらいいと思います。
食事動作にリハビリで使いましょうってゆうのは違います!!
リハビリ中にリハビリとして機能回復をしましょう。

患者さんの生活に入る食事は、好きなものを好きに食べて欲しい、食事の時間は休憩、楽しみにして欲しい。
人生のメリハリをつけないと、365日リハビリリハビリってゆうとしんどくなってしまします。

食事中にやるのではなく、できるようになってから食事に応用しましょう!!

《自助具箸と普通箸に必要な機能》

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