歩行介助(後方・側方)のポイント
脳外臨床研究会会長 作業療法士 山本秀一朗
セミナーレポート作成 言語聴覚士 yucco
フルリカバリーを目指し、全国のセラピストと共に成長し続ける脳外臨床大学校で活動するyuccoです。
脳外臨床大学校オンラインサロンでは、日々たくさんのセミナーが展開されており、オンラインサロン内だけで留めておくのはもったいない!!
全国の悩んでいるセラピストや困っている患者さんの力になる学びを届けたいと思い、セミナーレポートとともにお届けしています♪
《歩行の介助とは?》
●介助とは…足りない機能をいかに補うかです。
介助して動作を獲得するのではなく、介助して足りない機能をセラピストが補います。その補った機能こそが患者様に足りていないところであり、治療するべき問題点に繋がります。
つまり…
歩かせるための介助ではなく何が足りていないかを評価するために介助をしています。
上手く介助している→リハビリで構築していく。
上手く介助出来ない→介助している方法のリハビリしても変わらない。
●歩行介助とは…重心の移動の軌跡を介助します。
歩けない患者様を歩かせるためには
後方から介助するのがオススメです!
例えば…急性期。
足りないのは歩行機能だけでなく意識障害などいろいろある場合、重力下で上行性網様体を賦活し、覚醒を促すために歩行練習をします。
そのための歩行練習は、一番初めは後方介助にて歩行訓練をします。
《歩行介助で大切なこと‼︎》
歩行介助で大切なことは、セラピストが動くのではなく
患者様が歩くことです!!
患者さんの歩行を助けるために何が足りていないのか?
→重心の移動の軌跡
そもそも重心とは?
→質量重心Th7と大腿近位1/3の中点にあります。
重心が支持基底面内にあれば安定していて、逸脱すれば転倒に繋がります。
歩行においては足底の重心が遊脚相にのってから戻ってきて立脚相のヒールから小趾、母趾に移行していきます。
この重心の軌跡を助けていきます。
2次元的な重心の移動(左右)と立脚相であればイニシャルコンタクトした時に衝撃吸収して、ミッドスタンスで重心が上がっていき一番高い位置で保持し、そこから落下してくる3次元(高さ)の重心の軌跡で考えます!
患者さん中心の歩行の重心の軌跡に合わせます!!
つまり…患者さんの歩行の邪魔をしないことが大切!!
歩行介助で足りないのは何か??
重心の軌跡の移動が足りないのでセラピストの重心の正常軌跡を相手にあげるイメージです!
まずは健常な人の歩行を一緒に介助する練習から行ってください。
後方から介助するのは四つ足で立っているイメージ、
患者さんの足を自分の足だと思えるイメージが必要です。
全国の悩んでいるセラピストに届くように、臨床のヒントとなり患者さんがよくなるように、心を込めて書いています。応援よろしくお願いいたします❣️