前腕の回内外の重要性
脳外臨床研究会会長 作業療法士 山本秀一朗
セミナーレポート作成 言語聴覚士 yucco
フルリカバリーを目指し、全国のセラピストと共に成長し続ける脳外臨床大学校で活動するyuccoです。
脳外臨床大学校オンラインサロンでは、日々たくさんのセミナーが展開されており、オンラインサロン内だけで留めておくのはもったいない!!
全国の悩んでいるセラピストや困っている患者さんの力になる学びを届けたいと思い、セミナーレポートとともにお届けしています♪
《はじめに》
前腕の回内外って治療しますか?
肩や肩甲体の治療はよくするけど、前腕はあまりしないのではないでしょうか?
上肢の役割は、リーチ、把持をメインに治療するのではないかと思います。
リーチ動作や把持動作ができない時に、何が原因かというと脳に原因があります。
原因として、運動麻痺や筋緊張や2次性の問題である可動域制限などがあります。
回内外の役割は、同じ手の形で傾きを変えて物品をとることができます。
橈骨と尺骨の関係性によって回内外が行われています。
傾きを出すためには橈尺骨の運動が必要になってきます。
《現象から原因を考える》
私たちは現象からみています。
リーチ動作を考えたときに、一番到達の距離が近い方法で考えます。
上や横からとるなど距離が長くなってしまうことを小脳障害である方向性の運動分解と言います。
肩が挙上してリーチしてくるような動作になることを共同運動といいます。
目的はリーチや把持をすること、目の前にあるものを麻痺側でとってほしい、もしくは袋を開くときに把持しておいてほしいですよね。
麻痺側上肢でリーチをしようとすると、
現象としては、肩の外転、肘の屈曲、体幹の前傾か側屈がおこってきます。
手指がグーなので上から入れようとしたりもします。
何が必要かというと、肩は内転してほしくて、肘は伸展してほしくて、体幹は前傾せずに止まっててほしいと思いますよね。
《リーチ動作へのアプローチ》
アプローチとして何をするかというと、
肩の内転練習、肘の伸展練習、体幹の姿勢練習をしていませんか?
現象に対して、現象を治す治療展開ですね。
でもこれをずーっとやっていても治らないんです。
肘が屈曲しているのはわかりやすく、運動麻痺や筋緊張の問題が原因です。
体幹の前傾は、肘が伸びない、距離を補う代償運動として体幹を前傾してとりにいきます。
肘の屈曲と体幹の前傾の原因は同じです。
体幹の前傾の起こっている患者さんは肘にアプローチしたら変わります。
《肩の外転が起こる原因は??》
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