3/23発売!週3レシピ本の こだわりポイント5つ
ついに、週3レシピ本の予約が始まりました。タイトルは、『週3レシピ 家ごはんはこれくらいがちょうどいい』です。
noteのディレクターでもある平野くんが「料理が苦手だけどやってみたい」と話してくれたところから始まった週3レシピ。旬の食材と定番食材を少しずつ買って、週3日の自炊で使い切るためのレシピ=週3レシピとして毎月noteで発表してきたものが、一冊の本になります。
平野くんのように料理初心者や苦手な方がこの本を手にとって、料理をシンプルにとらえられるようになり、自分の身体と心を気持ちよく満たせるようになったらいいなと思い、全力投球で製作しました。いつも適当に料理している私にとって、レシピを厳密に作る作業は想像以上に大変なものでした。超頑張ったので、ぜひ手に取ってほしいです。
さて、と言いつつ、週3レシピのことをあまり知らないorやったことがない方に向けて「週3レシピとはなんぞや」を改めてお話したいのです。
この本には5つのこだわりポイントがあります。
① 食材は余らせない、迷子食材を出さない
この本のいちばんの特徴といってもいいですね。レシピ本は基本的に料理単品で構成されているので、玉ねぎ1/2とあっても、残り1/2の使い方は教えてくれません。そして、中途半端な野菜が冷蔵庫の中でしわしわになって結局捨てられる悲劇。余った食材が使えなくて「もう自炊しない!」と決めた人も少なくないのではないでしょうか。
であれば、元から材料が使い切れる献立を組んでレシピ提案すればよいのでは?と思い、週3回の自炊で使い切れる材料をもとに6品を組み立てました。
食材を余らせない、一汁一菜の中で野菜を被らせない(大根のサラダと大根の味噌汁とかにしない)、作りやすくてちゃんとおいしい。6品の枠にぴちっと収まる収納美のようなレシピは、ほんとうに考えるのが大変だった…。何度挫折しそうになったかわかりません。笑 今までの経験値をぎゅうぎゅうに絞って作りました。
② 作る順番を記載して、熱いものは熱く、冷たいものは冷たく食べられる
料理が苦手な人から聞くのは「1品を作るのに時間がかかって、食べる頃には冷めてしまう」という悲しいお話。料理は段取りが命です。けれど経験が少なければ、じゃがいもが煮えるのにどれくらい時間がかかるのかはわからない。ならば一汁一菜のミニマルな食卓で、作る順番を練習してみようと提案しました。
具体的には見開きの右ページから先に作れば、熱いものは熱く、冷たいものは冷たく食べられるようになっています。一年分作れば、順番はかなりマスターできるはず。
③ ほかの料理家の方のレシピが掲載される
この本は山口のレシピ本というよりも、「週3自炊のライフスタイル提案本」だと思っています。だから「私のレシピ」であることは、さほど重要じゃない。おいしいレシピがあればどんどん紹介したいと思い、今回の本ではnoteでもおなじみのスープ作家の有賀薫さんと料理家の樋口直哉さん、お家ごはんといえば白ごはん.comさん、「かもめ食堂」などで知られるフードスタイリストの飯島奈美さん、4名のレシピが登場します。
note発だからこそ、インターネット的な本作りになりました。何が掲載されるかはお楽しみに!
④ スタイリングはしない
この本では、ほぼスタイリングをしていません。しているといえば、箸置きをたまに置いてみたくらいです。
レシピ本の写真はいつもジレンマを抱えているなと思います。プロの料理家とカメラマンとスタイリストが作り上げた写真は、とてもおいしそうでかっこいいのです。おいしそうだから、作ってみたい!と思うのは自然なこと。素人がテキトーに撮った写真は、それはそれで味がありますが、作ってみたいと思えるかというとまた話は別。おいしそうに見えないと作りたいと思えないけど、100%同じものには絶対できないのです。むずかしい。
今回の本では、最初からスタイリングしないと決めていました。いつも使っている皿を使って、いつも食べている机の上で撮影しただけです。こだわったのは自然光で撮ることのみ。全体的に地味な料理が多い上にスタイリングなしなので、地味のど真ん中を走っていますが、日常のご飯はそもそも地味なものなのでいいのです。平野くんの「おいしそう」という気持ちが溢れた、素敵な写真になったと思います。
⑤おしゃれな料理名は使わない
おしゃれなお店に行って、メニュー名がカタカナのオンパレードで「全然わからん…」と思った経験、ないですか? この本の料理名は「蒸し鶏ときゅうりの和え物」「揚げなすの味噌汁」など「食材+調理法」で構成されていて、名前を見れば内容がわかります。
私が「ラタトゥイユ」と書いていたら平野くんに「これじゃわからないから日本語で言えない?」とつっこまれて「夏野菜のトマト煮込み」としました。おしゃれさはないけど、これでいいのだ。
それ以外にも小さいこだわりはあるのですが、それはぜひ紙面で感じ取ってもらえればと思います。
平野くんと二人三脚でつくったこの本が、たくさんの人に届きますように。「料理って、自由で意外と楽しいな」と思ってもらえる人が、一人でも増えますように。お届けできるまでもう少し。楽しみにしていてください!
予約はこちらから👇どうぞ!
そしてフライング告知です!Twitterに投稿してきた #今日の一汁一菜 をすべて展示する写真展を開催します。400枚近い写真にメニューを書く大仕事を頑張るので見に来てください…!場所は渋谷のStaです。
写真展「#今日の一汁一菜」
日時:3月27日(金)〜3月29日(日) 11:30-18:00(主催者の在廊は18:00まで)
場所:渋谷 Sta
入場料:無料
自炊料理家・山口祐加が、ほぼ毎日続けてきた「一汁一菜」の食卓風景を365日分展示します。晴れの日も雨の日も、ご機嫌な日もそうでない日も、淡々と続けてきた食事の記録。りきまず、心地よい生活のあり方を、食卓の風景を通じてみなさんと共有できたらうれしいです。
料理写真:平野太一
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