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退院に向け。
数日後に退院することとなった、
2025年2月初旬。
治療を続けている中で、
少し起き上がりやすくなったように感じたり、
腕が少しずつ上げられるようになったり、
舌圧も少しだけhPaが上がったからか、
飲み込みにも違和感を感じなくなってきた。
退院日まで残りわずかとなったこの間に、
リハビリの先生方に、
更に色々教えてもらおうと思った。
何となく、
師範に必殺技を教わろうとしている
少年漫画の主人公の様な気持ちだった。
座り込んでしまった時の立ち上がり方や、
寝転んだ姿勢から腹筋で起き上がる時の
力の入れ方、
小走りするための危なくない練習法、
舌圧をきたえる器具があることをきいたり、
手首の鍛え方、握力、指先の力の付け方…など、
まだ少し自信のないところの
効率的な筋力のつけかたを学んだ。
自分の筋力と相談しながら、
今できる体の動きを知って、
焦らず、段階的に、
これまで教わってきた運動を組み合わせて、
ひとつの動作にする。
病気を発症するまで
何気なくしていた色々な動作は、
こんなにも関節や筋肉を使って
出来ていたことだったんだなぁと、
すごく感じるようになった。
同時に、人の体ってすごいと思えた。
リハビリを繰り返す中で、
35cmのテーブル台を腕で押さえ、
膝立ちから立ち上がることが
何とか数回出来た。
声が少しずつ伸ばせる様になってきた。
椅子からは、腕を頼りにせず、
立ち上がることが数回出来た。
「出来た…!」と思わず声が出る。
リハビリの先生方も「おぉー!」と
喜んでくれた。
まだ時間はかかりそうだが、
少しずつでも数回でも
出来たことがとても嬉しかった。
自分では思い出せなかった体の使い方を
詳しく丁寧に教えてくださった
リハビリの先生方に感謝した。
そして、
退院後もこつこつストレッチや運動を
続けなくちゃと思った。
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