指人形、はじめましたの行為と記録 Vol.172「新年!」
ゆびにん制作日記(2024.12.30 - 2025.01.05)
2025年も「指人形、はじめました」をよろしくお願いいたします!
昨年から作っていたティーポットシリーズのうちフルーツティーのみ販売を開始しました。ハーブティーは鋭意制作中です。
12/30 (月) 制作休み。
12/31 (火) 1月のプロフィール画像用の「白蛇とうさぎ」完成。各所のSNSのプロフィール画像を変更。
1/1 (水) ちっちゃい福袋をBASEに追加。
1/2 (木) フルーツティー、ミルクティー完成。
1/3 (金) フルーツティー6体、ミルクティー1体をBASEに追加。
1/4 (土) ハーブティー6体制作。
1/5 (日) 新しい展示台制作開始。
今週観た映画
映画始めに失敗しました。
今年は映画の選択に用心しようと心に誓い、配信やレンタルで観るべく取っておいたチラシを検分し、少し処分しました。
・聖☆おにいさん THE MOVIE~ホーリーメンVS悪魔軍団~(感想)
今週読んだ本・今読んでいる本
図書館に予約していた本が一気に来たので、正月休み中にガンガン読んでいきました。
『プレゼントでできている』矢部太郎(新潮社)
読了。
母の蔵書。
モンゴルの一家の話など優しい気持ちになれるエピソード満載なのに、個々のエピソードを思い出そうとすると、お面の裏を確かめるために素早く動く矢部さんの姿が真っ先に思い浮かんでしまうという…それくらいあのシーンがツボでした。
矢部さんの漫画はほのぼのした絵なのに、時々とんでもない毒が入っているところが好きです。
『街角のオジギビト』とり・みき(筑摩書房)
読了。
主に工事現場に掲示されている立て看板のイラスト「オジギビト」がまとめられているのですが、分類して並べることでこうも面白くなるのか!とフィールドワークの楽しさを提示してくれる本でした。
そもそもとりさんの文章が面白いっていうのももちろんありますけどね。
数あるオジギビトの中でも、もうおじぎですらない何とも言えない絶妙なポーズを取っている「ノってきた」が私は一番好きでした。ちょっとアンニュイな表情なのもかわいい。
あと工事現場で遊んでギプス姿になっちゃった子どもの絵入り看板。子どもへの注意喚起になるのかいまいち謎ですが、シュールさが良かったです。
『完全自殺マニュアル』鶴見済(太田出版)
読了。
枡野浩一さんの『57577 Go city, go city, city!』(角川文庫)P.116の
という短歌を読んで以来、前々から読みたいと思っていたのをようやく借りました。
ほとんどの自殺方法に成功実例と失敗実例の両方が記載されており、死ぬのも楽じゃないな…と思わされることしきりでした。これ読んで「自殺する時はこれにしようかな」と思う人はいても、読んだことで即自殺する人なんていないと思います。むしろする気満々の人ほど萎える気がする。
私の場合、本書を読む前はやるとしたら凍死で、雪山で酒を飲んで眠れば遺体も綺麗だし楽なんじゃないか、なんて思っていましたが、失敗すると手足が壊死して失った状態で生きなければならないのか…と学びがありました。
成功率が高い首吊り自殺が多いのもうなずける…とはいえフランク永井のパターンも記載されているわけですが。
芸能人の自殺や、奇妙な自殺について記載されている中、1974年の流砂による自殺実例に一番感心しました。男性が鳥取砂丘で自らを砂に埋め、落ちてくる砂の力を借りて窒息死したというもの。14年もの間見つからずに白骨化していたそうで、あっぱれとしか言いようのない死に方だと思いました。芸術点が高い…
ところで本書は発売当時に有害図書に指定されるなど物議をかもしたわけですが、札幌では1冊だけ蔵書されており誰でも借りられます。しかも寄贈。
貸出予約の順番が1番になったのに回ってくるまでちょっと時間がかかったので、これ前の人が本借りたまま自殺してて回ってこないってことはないよな…?と勘ぐってしまいました。
『「死ね、クソババア!」と言った息子が55歳になって帰ってきました』
保坂祐希(講談社)
読了。
返却3日前にしてようやく着手。
薄暗い情報がみっしりで一気に読み通すのが難しかった自殺マニュアルの後だったので、サクサク読めて助かりました。
大学入学と同時に縁が切れてしまった息子が離婚して実家に住むと言い出したことから始まる75歳女性の終活の話。私は独身で、おそらく子どもを持つこともないと思うので、主人公の立場とはかなり違いますが人生のたたみ方の部分はちょっと参考になるかも…あとやっぱり人間って自分の考えを口に出して話し合わない限り、相手に寄り添うことは出来ないなと思いました。
後ろの方で少しほろりともさせられましたが、こんな意固地で融通の利かない息子にしてしまったのは誰でもない主人公自身なんだよなあ…と思うと涙がひっこみました。
そして、マアちゃんという幼馴染がいい味出してて好きでした。晩年にああいう友達がそばにいるのは良いものですね。
『ずっと喪』洛田二十日(キノブックス)
読んでいる最中。
2021年に放送されたアメトーークの読書芸人回でAマッソ加納によって紹介されたそうですが、全く記憶になく(同回のカズレーザー紹介の世界の巨像は読んだので確実に見てはいる)新作が出るという作者自身のポストがXで流れてきたことをきっかけに借りました。
21編中、前半の8編まで読みましたが全部奇妙。私は今村夏子さんの作品みたいな奇妙さが好きなので、本作はあまり好みではない感じです。あえて挙げるなら『パックマン』は皮肉が効いてて好きです。世にも奇妙な物語に転用できそう。