指人形、はじめましたの行為と記録 Vol.164「ノベルティのパッケージ完成」
ゆびにん制作日記(2024.11.04 - 11.10)
モノヴィレッジの開催がついに今週末に迫りました。
とき :11/16(土) 10:00 - 17:00
ところ:大和ハウス プレミストドーム(札幌ドーム)
ブース番号:H-29
私はいつも平岸駅から札幌ドーム行のバスを利用しているのですが、微妙に早すぎたり、ちょっと遅すぎたりする時間しかなく…もしかしたら減便されたんですかね…?あんま早起きしたくないので前日搬入しようか検討中です。
11/4 (月) ノベルティを入れるマッチ箱のイラストを描く。
11/5 (火) マッチ箱のデータ作成。
11/6 (水) マッチ箱を印刷・切り出し。
11/7 (木) マッチ箱組み立て。
11/8 (金) マッチ箱組み立て。ノベルティを詰める。
11/9 (土) ノベルティのPOP制作。
11/10 (日) 鼻ちょうちんコアラ制作。
今週観た映画
寡作な井口奈己監督の新作が観たくて、シアターキノのフライデーシネマに初めて行きました。中編2本だったので観ていてだいぶ気が楽でしたが、いびきをかきながら寝ているおじさんには閉口しました…あの人、トータル15分も観てなかったんじゃないかしら…
・だれかが歌ってる(感想)
・左手に気をつけろ(感想)
・オーバー・フェンス(感想)
今週読んだ本・今読んでいる本
『個人的理由』高田渡(文遊社)
読了。
詩はどのような文体でもいいのでしょうが、起こった出来事がはっきりと書かれている日記のようなものもあったりして、これは詩なのか…?と困惑するものが結構ありました。
その中で、よくわからない『給料日』が好きでした。(同タイトルが2つ掲載されていますが以下のほう)
『おれに聞くの? 異端文学者による人生相談』山下澄人(平凡社)
読了。
Mondというサイトで投げかけられた相談や質問と、それらに対して山下さんが回答した文面からなる本。冒頭に「この本は半分はわたしが書いたがもう半分は『質問』した人たちが書いた。」と書かれているのですが、これは本当にその通りで、相談の文面だけで2ページに渡っているものもあったりして相談内容自体がだいぶ癖が強めでした。
そして、山下さんの回答の癖の強さがそれらに全く負けていない…プロなので当たり前のことなのかもしれませんが、文章の独自性が段違いなので、山下さんが書いたものは名前を伏せていてもバレると思います。相談内容を忘れてしまうくらい明後日の方向に投げ返されている回答がいくつもありますし、がんばってくださいで終わっている回答や自分で考えることを促して終わっている回答がそれぞれ3つくらいあったり、かと思えば真正面から実用的な回答をしているものがあったりして、その回答の自由さに癒されました。読んでいる側が「なんかこれ、相談の形を取った自慢だな?」と思うような質問に対しては、逆にやわらかい文面で回答されていたりしてニヤリとしましたね。これについてはまとめて読まないと気づかないことかもしれません。質問者はあらためて読んで欲しいわ。
以下、好きだった回答。
Mondに掲載されているのでリンクを貼ります。
「『はじめて物語』は誰でも知っています。みんなが知らないのは『飽きてから物語』です。」という部分にハッとさせられました。みうらじゅんも世の中に広まった頃には飽きている、と言ってますもんね…
「だからわたしは『かん』にだけ任せます。わたしは『わたし』の考えや判断を一切信用していません。」
なんて潔いんだ…
「いずれ死にます。」
創作の楽しさと奥深さをこのように捉えているから面白い文章がかけるんだなと思った回答。
「聞く方は聞いた気になれてこたえる方はこたえた気になれるやつ。」
山下さんの本は眠気と戦いながら読んでいる、という人に対して「わたしはわたしの本がとても幸福な読まれ方をしていると思いました。」という優しい回答。
他者との関わりや、豊かな経験がなくても小説は書けますか?という質問に対して「わたしはだから、書けます、とこたえます。」という優しい回答。
埋もれない文章を書きたい人にとって実用的な回答。
「わたしは演劇をしていた時、企画書がだいたい通ったのですが、そのコツはへりくだらない事でした。上から目線で書く。まさか上から目線で書かれていると向こうは思わないから引っかかる。試してみてください。」
目から鱗ですね。
愛するということについて心温まる回答があるかと思うと…
「親想い子想いの絵に描いた餅みたいな仲良し親子の理屈に飲まれないでください。やつらはたまたまうまくいったことを『普通』としているばかなんですから。わたしは憎みもしていなし、なら愛していたのかと聞かれたらそれを聞いた奴の顔をじっと見ます。」というナイフのような回答もありました。清濁併せ呑んでいないと山下さんのようにはなれないんだろうなとつくづく思いました。「たまたまうまくいったことを『普通』としているばか」なんて痛快な文章なんだ…そういうばかにこそ読んで欲しいですが、まあそういうばかほど読まないんですよね…そしてのほほんと人を傷つけるんだ…
『愛のさかあがり 上』とり・みき(ちくま文庫)
半分あたりを読んでいる最中。
読んでいる途中で山下さんの本が来たのでいったん保留にしていました。
ここまで読んだ中だとACT 5の怪しい通販広告についての考察なんかは、私が小学生くらいの頃まではこういうのあったなー!と懐かしくなりました。
りぼんなんかにも普通に載ってた気がする。インチキくさいものでも平気で載せちゃう呑気な時代でしたね…
ACT 13の修学旅行で不良生徒3人が幽霊が出る部屋を割り当てられてしまい、幽霊が出るとしたらどこになりそうかを会議した結果「床の間だろう」となって、他の生徒の部屋からかっぱらってきた布団を床の間にぎゅうぎゅうに詰めて幽霊を出てこなくさせた話も面白かったです。真面目に会議するのがまずおかしいし、そんな物理的な方法が効くんだ…っていう。