知らせは突然でした。

知らない番号からの着信

いつもなら取らないのだが
なんだか取らないといけない気がした。

「もしもし」
「侑空さんの携帯ですか?
私、お父さんと一緒に仕事してるOです。」
「あぁ!お久しぶりです!どうしたんですか?」
「実はお父さんが入院してまして」
「えっ!?」
「状態があまりよくないみたいで
詳しいことはわからないんですけど」
「そうなんですか・・・」
「今お見舞い来ててそろそろ帰るので
このあと電話してみてください」
「わかりました。ありがとうございます」

まさかだった。

入院!?

あっ、膝の手術するって言ってたもんなぁ
でも、状態がよくないってどういうこと?

頭がついていかない。

とにかく電話をした。

「もしもし、聞いたんやけど入院してるん?」
「誰から聞いたん?」
「あぁ、病院」

同僚の方が連絡くれたとはさすがに言えず
病院ということにした。

「月曜から入院しててな」
「なんで入院なん??」
「肺がんやわ。親父と一緒や」
「あぁ・・・遺伝やな、、、」
「昨年の健康診断でかげあったんやけどな
ほっといたんやー」
「えー!!!なんで再検査いかんのよー」
「ほんとやなぁ、、、
お腹もパンパンでなしんどいねん」
「そうなんやぁ、、、」
「年内らしいわ」

えっ!?何言ってんの?弱気になってるだけ??
わけがわからなかった。

「そんなこと言わんので!」
「全身に転移してるって医者も言うてたからなぁ
どうしようもないでー」
「そっかぁ、、、」

何て言えばわからなかった。

「とりあえず何かあったら妹動かすから!」
「心配かけてごめんなー」
「いやいや、当たり前やろ!
また連絡するからなー」

すぐに夫ちゃんと妹に連絡。

妹に様子見に言ってと頼む。

私と夫ちゃんは翌日
プレ親学級があったので休みだった。

夫ちゃんに
「行くのは早い方がいいよ。行っておいで」
そう言われプレ親学級はキャンセルし
新幹線のチケットを取った。

医者からの連絡を待ってからでもいいかなと
まだ受け止めきれてない私は思ったが
とにかく行っておいでと言う夫ちゃん。

直接聞かないとずっと考え込むでしょと
私の性格をよくわかっている夫ちゃんでした。

翌日、新幹線で大阪に向かいました。

大阪に帰るのにこんなに不安なのは初めてでした。

お腹の中の子は私に心配かけないようにか
いつもと同じように動き回っていた。

それがとても心の支えだった。

強くならなきゃなとこのとき改めて思った。

大阪について妹と合流し、病院に向かった。

いざ、父と面会。

私が来たことに驚いていた。

「おぉ、帰ってきたん!?無理せんでいいのにー」
「いやいや、来るやろ」

そこから色々と話した。

病状はもちろん、最近のことなどなど。

すると先生がきて私と妹に話をしてくれることに。

CTを見ながら説明を受ける。

まるでドラマだった。

右の肺に大きな腫瘍があること
いろんなとこに転移していること
腎臓がほとんど機能してないこと
それによって腹水が溜まること
癌細胞を取っての検査は体力的にできない
だから効果的な治療法がなかなか見つけられない
腹水から癌細胞出てるからそれで治療法検討中
抗がん剤を使うと今できてることができなくなる
今の生活レベルを落とさないように治療していく

これを聞いたときに末期だと悟った。

ドラマで得た知識がここでかなり活かされた。

聞いたことのあるワードが飛び交ったから。

GW明けに一気に症状が出て進行したことから
今後また一気に進むことがあるのか聞いた。

まだわからないがこの感じだとありえると。

余命的なことで言うと年単位では言えないレベル。

月単位で見ていく形になると。

本人が年内でダメと言っていたことも言うと
それもありえる話だと言われた。

話をしてくれたのは消化器科だが
呼吸器科の先生には厳しいことを
本人は言われてるらしい。

その先生からはまた後日
話を聞くことになっている。

泣かないように必死で堪えた。

妹の前では泣けない。

私がしっかりしないといけない。

病室に戻りながら話す。

ドラマ好き姉妹には
やっぱりドラマの中の話で
まだ実感がわかない感じだった。

病室ではまた他愛もない話。

写真も撮った。

撮らなきゃいけない気がしたんだ・・・

面会時間ギリギリの20時まで話した。

あっという間だった。

お腹は臨月のようにパンパンで
妊娠6ヶ月の私よりも大きいことにかなり驚いた。

それ以外は少し痩せたかなくらいで
電話の時よりも呼吸は安定してて
しっかりと話せてた。

特に今までと変わらない。

まだまだ大丈夫な気がしたし
がんだなんて思えなかった思いたくなかった。

私がこれまで自由に生きられたのも
父がかなり後押ししてくれたからで
新婚旅行だって援助してくれたから行けた。

上京してからは本当に支えてくれた。

やりたいことやりなさい
なんでもやってみたらいい

そうやって育ててくれた。

今の私があるのも父のおかげ。

私が大学の時に離婚してしまって
母は父をかなり嫌っている。

今回のことも話すか迷ったが話した。

でも、態度は冷たい。

私には理解できなかった。

溝が深すぎる・・・

そういえば先生から話聞いてるとき
肺だけならどうにかなったかもしれないと言われ
やっぱり再検査行くべきやったやん!ってなった。

本人にももちろん言った。

言ったところでもうどうしようもないけど。

何のための健康診断!?

何かあったら再検査行くためでしょ!

もう仕事する上での
義務でしかなかったんだろうなと思う。

本当に健康診断で引っ掛かったら
大丈夫だろうと思わずに
再検査行ってほしい!!!

それで何もなかったらそれはそれでいいし
いろんな病気が早期発見できるかもしれない。

手遅れになる前に行きましょ!

行ってたら手遅れにならなかったもしれない。

そう思うと今の私にできるのは
私みたいな思いを少しでも減らすために
再検査行くようにこうやって発信すること。

そしてお腹の中の赤ちゃんを元気に産んで
孫の顔を見せること!!

辛すぎて一人でいるとすぐに泣いてしまうし
何かのはずみですぐに涙出てくるけど
これから後悔しないようにどうすべきか
しっかり考えていきます。

GW明けてから
財布スラれるし
ブログエラー出るし
父は余命宣告されるし
次の派遣先も落ちまくるし
いいことなさすぎますね(>_<)

お祓い行った方がいいかな??

お腹の子だけは元気に無事に産まれてくれ!

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