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僕《星☆月矢》です。No.1ホスト【雪❅冬矢】さんに憧れてホスト🌹になりました☆そしたら冬矢さんが《ここ》に行って来るといいからって言われて来ました。あの--- 〈カフェ58冬矢☆(月矢)7後編〉
そして、また一口コーヒーを口にして、月矢君は話し始めた。
「実は、僕は殆どヘルプで着くんですが、それで冬矢さんの若い女の子に着いたんですよ。本当に若くてまだ10代だと思うんですが。それで、話を書いていたら僕と同じくあのNo.1ホストの写真を見て来たらしいんですよ。冬矢さん指名で。それからなんですよ」
するとまた、月矢君は今度はお水を飲んで
「その彼女には3回着いたんですが、3回目に着いた時に彼女が言ったんですよ。〈あの、何か飲んで下さい〉って。それはいつも通りだったんですが凄く嬉しそうで。〈何かいい事があったの?〉って僕が聞いたら〈あの、あの、ちょっと秘密なんですが、今日は私からの飲み物で、あの、実は、前の2回は冬矢さんが、あの〉僕は〈えっ!〉ってまた聞いたんですよ。そしたら」
するとまた、お水を一口。
「何か、前に着いた時の僕への飲み物は冬矢さんが出したみたいなんですよ」
--- へぇ。なるほどね。
私は、静かに頷いていた。
「その彼女が言うには、初めて冬矢さんを指名した時も〈大丈夫なの?〉って聞いたらしいんだよ。何か派手さも無いし、豪遊するタイプでも無いってわかったらしく、若いから余計心配したみたいなんだ。冬矢さんはある程度わかるみたいなんだ。彼女は〈大丈夫です〉って言ったみたいなんだけど冬矢さんが〈俺に逢いに来てくれるなら本当に楽しまなきゃ。無理とかは無しだよ。本当に楽しむと言うのは、自分だけが楽しむのもいいけど、楽しみを分ける事が本当に楽しむって事なんだよ。だから、ヘルプに着いた男の子には飲み物を飲ませてあげてね。だけど、君が本当に大丈夫になったら、君がヘルプや着いてくれたホストの男の子達に飲ませてあげてね。だけど、それまでは俺が出すから。何人着いたかだけ後で教えてね。俺は君を楽しませるけど、君がもっと楽しんで欲しいんだよ〉そう言われたらしいんだよ」
「あっ、すいません。馴れ馴れしくなっちゃって」
私は、にこっと笑って
「平気、平気。気にしないで、それで」
そう言った。
「それで、3回目の時に彼女が嬉しそうに〈飲んで下さい〉って。何か僕、凄く嬉しくなっちゃって。何なんですか。それって」
月矢君は、そう言って来た。
「冬矢君らしいかな。彼はきっと楽しさや喜びを分け合う楽しさや喜びを、感じて欲しかったのかもね。けして、無理はしないで。例えばヘルプとかで着いた男の子には何も飲ませないで、自分の指名の男の子や女の子にしか飲ませない人って居るでしょ。あれは、最低だからね。お客として。お客さんが男の子や女の子を見ている様に、お店の男の子や女の子もお客さんを見ているから。それに、着いた男の子や女の子に飲ませないようにわざと意地悪するホストやキャバクラとかの男の子や女の子も最低。お互いがちゃんと見ているものよ。そして、その男の子や女の子、更には客層でNo.1はわかるものよ。本当のNo.1ね。それでも、意地悪してNo.1になる人も中には居るけどね」
私が、ふっと微笑みながら言うと
「あぁ、確かに。うん。確かに、確かに」
何だかわかったような様子で、独り言のように繰り返す月矢君。
「その女の子に飲み物飲ませて貰う時の気持ち、大切にね。当たり前じゃないのよ。嬉しい感じがしたら本当に楽しいし美味しいから」
私が、そう言うと、
「あの、僕はどうしたら」
突然、そう言った。
「アハハ。冬矢君を見てればわかるわよ。そして、冬矢君のお客さんを見てれば。1番は月矢君も楽しむ事。ヘルプだって大切な仕事よ。誰かが見てるから。冬矢君も始めはヘルプだったのよ」
私は、ふっと初めて来た時の冬矢君を思い出していた。
「そうなんですか」
「当たり前じゃない。入店して直ぐにNo.1もいいけど、ちょっと苦労したNo.1の方が嬉しいかもね。冬矢君を見ていればわかるわよ」
「そうかなぁ」
「ダメダメ。そう思う事が駄目。楽しんでNo.1になる夢は諦めちゃ駄目だからね」
そう言うと、月矢君は、冬矢君のマイカップをまたジーッと見て
「わかりました!。僕、No.2になります。冬矢さんの次に」
「アハハハハ」
私は思わず笑ってしまった。
「ありがとうございます。僕もマイカップ置けるように頑張ります」
「うふふ」
何だか素直な可愛い男の子。
冬矢君は、みんなに慕われ憧れられているのね。
話を聞くだけでも嬉しい。
またいつか来てくれるかな。
そして、月矢君は店に入って来た時より、嬉しそうに帰って行った。
どんどん、何だか遠い人になってしまいそうな冬矢君。
頑張っているなら応援しよう。
ふと、冬矢君のお店に行ってみたくもなったりして。
--- うふふ。
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