咲希ちゃん♡音夢ちゃん✻《ママ、冬矢君〈ホスト〉♡来ないね》🌹新店舗🍸❛ラピリアム❜🍸🌹〜《お久しぶりです、ママさん》〜〈カフェ86咲希6音夢3月矢2後編〉
カラン、カラーン。
誰かが入って来た。
咲希ちゃんと音夢ちゃんと、丁度、ホストの冬矢君の話をしていた時だ。
新しいお店をオープンすると言っていた冬矢君。忙しいのだろう。最近は姿を見ない。
そんな話をしていたら、誰かがドアを開けた。
私は、ドアが開いたから咲希ちゃん達のテーブルからカウンターに戻った。
「お久しぶりです。ママさん」
その声と姿に、テーブルで話していた咲希ちゃんと音夢ちゃんが見て驚いた。
シルバーの髪色に、真っ白いコートを着た若い男の子。男性。
「あら、お久しぶり。月矢〈ツキヤ〉君だったわよね」
「はい、月矢です。さすがママさん。覚えて貰って嬉しいです」
冬矢君の後輩のホスト君。一度来た事がある。
あの時は《冬矢君から聞いて来たと言っていた》。
月矢君は、さらっとカウンターの右端の椅子に座った。真っ白いコートは、私が預かった。
「ママさん、ママさんの美味しいコーヒーお願いします。本当に美味しいですよね。今日は冬矢さんに頼まれて来ました」
そう言うと、何故だか耳を澄ませていた音夢ちゃんがチラチラこちらを見ている。
私はコーヒーの準備をしながら
「冬矢君に?。ねぇ、冬矢君、新しいお店の店長になるの?。この前、来て言っていたんだけど」
そう、言いながら、
「ねぇ、シルバーのカップ無いから好きな色があれば」
そして、カップの色を聞くと
「じゃぁ、青でお願いします」
私は、淡い青色のカップにコーヒーを入れて、カウンターにコースターと共に置いた。
「ありがとうございます」
そう言って、月矢君は、一口コーヒーを口にした。
「あぁ、本当に美味しい」
そう言ってにこっと笑った。そして、
「そうなんですよ。冬矢さん店長になります。実は、僕も冬矢さんと新しい店に移ります。一応、副店長という事で」
ちょっと照れ臭そうに言う月矢君。
「あら、凄いじゃない。楽しみね」
私も何だか嬉しかった。
「たぶん、冬矢さん言ったと思いますがオープンの日が決まったので、是非、来て下さいって。確認です」
すると、クスッと月矢君が笑った。
「あら、どうしたの?」
月矢君が、クスッと笑ったのが気になった。
「冬矢さん、恥ずかしいみたいで」
「えっ、何が?」
「ママさんに言うのがですよ。だから、僕が来ました」
そして、またクスッと笑った。
「そうなの?。あらあら」
そして、私もクスッと笑った。
そんな会話を聞いている音夢ちゃん。何だか、ぽけーっとしている。
「僕も待ってますから、来てくださいね」
「ねぇ、女の子何人か連れて行ってもいいかしら」
チラチラ、ぽけーっとこちらを見ている音夢ちゃんが気になって聞いてみた。
「もちろんですよ。冬矢さん喜びますよ」
すると、視線が気になったのか月矢君がテーブル席の音夢ちゃん達を見た。
ペコリと頭を下げて
「彼女達ですか?」
そう聞いた。
「よくわかったわね」
「はい、冬矢さんから聞いてましたから。じゃぁ、ママさん、僕も忙しいので、これで失礼します。○月○○日、楽しみにしてます」
そう言って、真っ白いコートを受け取って、月矢君は、また音夢ちゃん達に頭を下げて帰って行った。
「キャー、ねぇママ。誰、誰」
早速、音夢ちゃんが聞いて来た。
「冬矢君の後輩のホスト君だよ。冬矢君に憧れてホストになったのよ。彼も格好いいでしょ。うふふ」
私は、音夢ちゃんのなんとも言えない表情が可笑しかった。
「ママ、本当に私も一緒に行っていいの?。冬矢君のお店のオープン」
「もちろん。音夢ちゃんも冬矢君のもうお友達でしょ」
「どうしよう。どうしよう」
そわそわ、そわそわ。
そんな音夢ちゃんを見て、咲希ちゃんもクスッと笑った。
しばらくは、はしゃぐ音夢ちゃん達で賑やかな店内だった。
私も、何だかつられてドキドキして来る。
「音夢ちゃんも咲希ちゃんも、オープンの日は来てね。あ、咲希ちゃん、花束お願いね」
「はぁい」
音夢ちゃんが嬉しそうに。
「ママ、任せて」
咲希ちゃんも、にこっと笑った。
私は、咲希ちゃんに花束代を渡して、花束をお願いした。
何だか店内は、パッと明るくなった気がした。
みんなが楽しみに、咲希ちゃんも音夢ちゃんも帰って行った。
どんなお店か、楽しみが膨らむ。
冬矢君。本当に凄いね。
私は、親の気持ちで嬉しくて仕方が無かった。
オープンの日を楽しみにしてるからね、冬矢君。
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