長ネギを美味しく食べるためには、触らずにじっと待つ時間が必要だ
食と農と文字が好きなライター あゆです。
わたしは、「食」の中でも「素材を味わう食事」「自炊」に関心があります。
「素材を味わう食」がわたしの大きなテーマになったのは、農家さんのもとへ援農(農作業のお手伝い)に行きはじめたことがきっかけです。
生産者が心をこめて作った農産物を最大限においしくいただきたい。そもそも、単体でおいしくあるようにと作られた農産物に、凝ったレシピは必要なのだろうか?という問いが生まれました。
そこで、レシピ本には書くに足らない、でも知っていたら素材をおいしく味わえるコツや食べ方を紹介できないかと思い、野菜を1種類ずつピックアップしてnoteで更新してみることにしました。
今回の主役は、長ネギです
さて、前置きが長くなりましたが、今回の主役は長ネギです。
鍋やすき焼き、名脇役として欠かせない長ネギ。でも、わたしは脇役はもったいないくらい、ポテンシャルを持つ主役級野菜だと思っています。
言葉にするにはちょっと勇気がいるくらい単純ですが、このnoteでは「ネギを焼いて、ひたすら待ちましょう」という提案をします。
今回いただいたのは、「なべちゃんゴールド」という長ネギの品種。その名のとおり鍋にぴったりな品種だそうですが、甘味・うま味が強くなるとのことで、きっと焼いてもよさを感じられることでしょう!
ちなみに、スーパーでは「長ネギ」「白ネギ」と書かれますが、これは植物名です。なべちゃんゴールドや下仁田ネギなどは、品種名にあたります。わたしの中では、犬の中でも、ゴールデンレトリバーやチワワなどの犬種に分けられるのと同じようなイメージです。
野菜の種を販売するトキタ種苗(しゅびょう)のホームページだけでも17種類の長ネギの品種が紹介されていました。食べ比べしたい…。
なべちゃんゴールド(長ネギ)を焼いてみよう
①なべちゃんゴールドを洗い、白い部分を3〜4センチ幅に切る。
②片面に、斜めの切り込みを入れる。
わたしは、見た目、熱の通りやすさ、水分を含んで膨張したときに中心部が飛び出ずきれいに仕上げるために切り込みを入れますが、面倒であれば省いてOKです。
③火はつけずにフライパンに油(適量)をしいて、なべちゃんゴールドを入れ、油をまとわせておく。
④塩を適量振り、火をつけ中火にする。
この適量が難しいのだよ…という方もいると思いますが、わたしも難しいです。
ただ、しょっぱくなったら引けないので足りないかもくらいにしておいて、食べてから足すスタンスでいます。完璧じゃなくていいと言い聞かせてる。そもそも味覚の個人差もある!
ーーーここから、じっと待つ。ーーー
⑤パチパチと焼けた音がし始めたら2分ほど待ち、フライパンと接する面をチラッと見て、いい焼き色がついていたらひっくり返す。
⑥火を少し弱めてふたをし、3分ほど待つ。
なべちゃんゴールド自体の水分で蒸し焼きにするイメージです。蒸気が逃げるのでふたを何度も開けないこと!
⑦ふたを開け、菜箸などでなべちゃんゴールドを軽く押して、ぐにゃっとつぶれるほどやわらかくなったら完成!
最初は塩だけで、それからは七味マヨ、味噌、しょうゆなど、各々の好みでお楽しみください。
言わずもがな、青い部分は捨てないでくださいね!!!
わたしは、ポトフ風スープに入れたり、豚肉ときのこ、ネギのレモン蒸しにしていただきました。冬場は色の薄い野菜が増える中、彩りを添えてくれるありがたい存在です。
野菜から、季節を感じたいものですね
冬になると、巻きが太いたくましい長ネギが増え、「旬がきたぞ」と知らせてくれているようで、わたしはうれしくなります。
一方で、長ネギは太い見た目でも、生育障害により中は空洞になってしまうことがあると、農家さんに教えてもらいました。
インターネットで調べてみると、生育障害のほかにも、収穫が遅れねぎぼうすが出ると茎が固く空洞になったりするそうです(※)。
野菜売り場には1年中たいてい同じ野菜が並びますが、価格だけでなく、野菜たちの様子から季節を感じられると、スーパーへ行くのが少し楽しみになる気がします。
これからが旬本番の長ネギ、思う存分味わいつくしましょう!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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このシリーズは、東京・瑞穂町の多品目野菜農家 Base Side Farmさんとの共同企画です。
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