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超集中☆1日ライティング講座は、格言の連続だった

11/24(日) 「佐藤友美(さとゆみ)の『書く』を仕事にしたい人のための「超集中☆1日ライティング講座」」に参加した。わたしにとっての人生初のライティング講座だった。

講座は9:00から18:30。懇親会にも参加して、正真正銘の1日集中講座だった。

前日はドキドキしていたけれど、講義中は楽しくて仕方なかった。昨日のわたし、いい顔していただろうな。
今回のnoteは、今年の6月からライターとして活動するわたしにぐさっと刺さった言葉たちをまとめる。結構長いです。ご了承を!

ライターはサービス業である

講義を通して、何度も言われた言葉だったので最初に。
「これもサービス業ってことか!!!」と自分でも気づく場面が何度もあった。

・書いた記事を掲載して、取材相手だけでなく、取材相手のまわりの人たちを傷つけないか
・現代の倫理観に違反する記事になっていないか
・記事を読ませるときに、脳内のリソースを使わせない。記事を読んで考えてもらうために余力を残せているか

つまりは、「相手(読者)のことをとことん考えよ」だと理解している。

1時間目:ライターになりたい

私たちはライバルではありません

世の中にあるライターの仕事は、5割以上が表に出ていない。知り合いの伝手や受け持っている仕事の縁で依頼される仕事が5割ほどなのだそう。

「ライターとしての仕事はあります。もし、あなたがライターの仕事ができていないのであれば、まだ仕事に出会っていないか、相手の求めるレベルに達していないだけです。
だから、私たちはライバルではありません。ここにいる全員でうまくなってライターの価値を上げていきましょう

さとゆみさんの言葉を要約

講義の冒頭に話してもらえたことで、一緒に講義を受けていた44名にぐっと親近感がわいた。

2時間目:仕事がほしい・企画を立てたい

すべてがタグになる

特に、持ち帰って考えたいと思ったのは「自分のタグ」。
さとゆみさんから「ライターに企画力は必須です。どのような記事が書けるのか、自分のタグを確認しましょう。経験すべてが自分のタグになります」とのお話があったからだ。

さっそく、わたしのタグを考えてみた。

・転職経験あり
・団体職員経験あり
・管理栄養士
・アルバイト経験(居酒屋、ミスド、カフェ)
・書道、習字経験10年
・ストリートダンス経験9年
・学生寮に住んだことがある
・銭湯ぐらし(銭湯が好きな人のコミュニティ)所属
・熊本県、福岡県、東京都、栃木県に住んだことがある
・小5からお母さんに1人で育ってもらった
・親を亡くした経験がある
・農業ボランティアをしに、北海道、長野県、愛知県、兵庫県などに行ったことがある

・毎週スーパーに行って買い物をする
・アマプラ、ネトフリ、U-NEXT、DAZNユーザー
・日常的に車の運転をする
・毎日2人分の夕食を作っている
・旅行先では銭湯探しをする
・「対話」にフォーカスしたコミュニティに入っている
・食にまつわるイベントに足を運ぶ
・月に5冊ほど本を購入する

27年間の中でやってきたことと、直近1週間〜1ヶ月の生活を振り返ってやっていることの2つに分けて考えてみると、わりとスラスラと20個出てきた。
こうして難なくタグを上げられたのは、さとゆみさんが自身のタグとして「離婚歴が2回あること」「アキレス腱を切ったこと」を提示してくれたおかげだ。

さとゆみさんの具体例を一度抽象化して、わたしの具体にできたのではないか。これも、今回の集中講座で学んだことのひとつである。

では、見えてきた20個からどのような企画が考えられるか。3時間目の学びから気づきつつある、わたしの書く目的とかけ合わせていきたい。

編集者はnoteを見ていない

さとゆみさんからの「(ライターへ仕事を依頼する)編集者はnoteを見ていない」との言葉に、ここ3〜4ヶ月noteに注力していたわたしはしょぼんとした。

が、講義が進むにつれて、言葉の解釈が変わった。

・書く練習をするだけならnoteでよい。
・素振りをしても(日記のようなnoteを書いていても)意味がない。
・ライターとしてバッターボックスに立つために、メディアに応募する。実績がないのであれば、自分でサイトを立ち上げたり、noteを戦略的に使って実績にする。

今、わたしは「編集者は書けるライターをnoteで見つけているわけではないから、各メディアに応募すべし。応募してきたライターが本当に書けるのか判断するためにポートフォリオを見る場合、それがnoteなら見に行く」と理解している。

3時間目:わかりやすい原稿を書きたい

自分の文章で、誰の何を変えたいのか

なんのために文章を書くのか?の問いに対するさとゆみさんの答えは、「誰かを動かすため」だった。わたしは、誰の何を変えたくて文章を書くのだろうか。パッと答えが浮かばなかった。

加えて、講座を通して強く感じたことのひとつに、「さとゆみさんはゴールから逆算することを徹底している」があった。

さとゆみさんは、ライターをはじめて15年ほど雑誌のヘアカタログや美容専門のライターだったそう。30代前半のころ、「自分がおばさんになっても美容の記事を書くことができるか。いや無理だな」と思い、ブックライティングに専念したのとのことだった。

誰の何を変えたくて文章を書き、何をゴールにしようか。
1日ではまとまらないけれど、ぼんやり浮かんだことがある。

わたしの文章で、
「消費者」の「農業への価値観」を変えたい
「消費者」の「農産物の見方」を変えたい
「消費者」の「料理に対する誤認識」を改めたい


上の答えが浮かんだあとに、今のわたしの認識自体正しいのだろうか、わたしが認識している消費者の価値観、見方は偏っていないか、疑問がわいた。

「執筆する際は、一次情報に当たれ」と講義中に教えていただいた。目的に根拠や自信を持つために信頼性のある情報にあたるべきなのだと解釈した。

2回読ませる文章を書かない

冒頭の「ライターはサービス業」につながるポイントのひとつ。
商業記事では2度理解につまると離脱してしまうことから、1回読んだら最後まで読み切ってもらうための工夫を授けてもらった。

・一文は短く。50文字程度
・短くしたあとに接続詞でつなぐ。接続詞は読者のイメージを促す。
・「 」でくくる。
・この、その、というは不要!
・あいまいな表現を避ける

など、わかりやすい文章を書く極意はもりだくさん

また、1500字でなく1000字で収まるなら1000字に、5000字ではなく4000字に収まるなら4000字にして書く(指定文字数がある場合は別)。

4時間目:面白い原稿を書きたい

犯人しか知らない言葉をみんなごとにする

わたしは、取材では「わかったふりをしない」ことが重要だと思っていた。
でも、少し違っていた。

わたしは、わかったふりをしないことを、「わたしがわからなかったことは、わからないままで終わらせてはいけない」と捉えていた。

しかし、振り返ると、インタビュー中にわかっていないことに気づけていないのだ。
どういうことかというと、「小さいころ、この夕日を見て感動したんですよね」と相手が言ったとする。わたしはこの夕日が綺麗だったのだということはわかっているのだ。でもその一言だけをインタビューに書いても、取材相手がなぜこの夕日に感動したのか、夕日を見るまでに何があったのかなどはわからない。なぜならわたし(聞き手)が聞いておらず、わからないからだ。

そうすると、当たり障りのないことしか書けなくなり、面白くない原稿になってしまう。
だから、わからなかったことだけでなく、とにかく深掘りするエピソードを決めたら、五感を使いながら状況を聞いて、読者が「たしかにそういうことあるよね」となるエピソードにまで普遍化させる必要がある。

5時間目:取材がうまくなりたい

ここまで3000字近く書いてきたが、5時間目の収穫がいちばん多かった(ここから盛り上がるんかい)

4時間目「面白い原稿を書きたい」は、文章を書く技術を教えてもらう時間であった。だが、面白い文章を書くためには、情報の仕入れ方、すなわち取材から勝負ははじまっていることにお気づきだろうか。

懇親会の場で、何時間目がもっとも面白かったかアンケートをとると、5時間目で手を挙げる人が圧倒的に多かった。

AIとライターの違いは取材ができるかどうか

起承転結が書けるのは人間だけ。たとえば、わたしたちは最近発売された本のことを紹介する記事で、「思えばわたしが小学生のころも…」と過去を引っ張り出すことができる。

さらに、取材で一次情報を聞き出すことができるのは、AIと人間の大きな違いだとわかった。人間にしかできないことを強化したい。

3000字の記事なら深いエピソードを1個聞き出せたら十分

インタビュー自主企画をしながら実感していたことのひとつだった。
さらにハッとしたのは「短い原稿こそ、1個面白い話を聞いてこないといい原稿が書けない」ということ。原稿が短いから取材時間も短くていいわけではない。

『あの〜〜〜...』で切り出して流れを変える

取材相手の話が長くなってしまうときの対処法。こんな手があるのかーーー!と驚いた。

あの〜〜〜、ということは、現在の〇〇につながっているのでしょうか?
あの〜〜〜、というと、つまりは〇〇ということでしょうか?

難しい話をしているときは、ほんとうに話に割り込みにくい。でも要約して次の質問に進みたい。速攻わたしの質問リストに仲間入りした。

徹子で触って、タモリで脱がす

こんなに秀逸なたとえはどうやって思い浮かぶのだろう…と思いながら赤字でメモをした。

つまりは、黒柳徹子さんが司会を務める「徹子の部屋」のように、相手の経歴を広く浅く聞く。そのあとに、ここぞ!というエピソードでタモリさんのように「どこで見たの?」「何歳だったの?」「へ〜まわりにはどんな人がいた?」など、ひとつの事象を根掘り葉掘り聞くことを指す。できるかな、やっていきたいな…。

6時間目:ブックライターになりたい

ブックライティングは、著者と読者の人生を動かす仕事

今回の講座で、ブックライティングなる職業があることをはじめて知った。本の表紙を書くイラストレーター、写真を撮るカメラマンと並んで、本を作るためのライターが存在する。

ブックライターは、著者と読者の人生を動かす可能性がある仕事。5000字のWEB記事を書くのと、10万字の本を書くのは、まったく勝手が違うし、企画に求められることも違うのだそう。

7時間目:長く書き続けたい

締切は守るものではなく延ばすもの

ライターは資格いらずなので名乗ることは簡単。でも、ライターで死ぬことは難しいのだそう。

ライターを続けられなくなる理由は、①締切、②収入、③人間関係に大別することができ、①は「締切は守るものではなく延ばすもの」だと格言をいただいた。

その代わり!!!

1日遅れるなら1週間前に、1時間遅れるなら48時間前に、編集者へ連絡を!!

命には変えられない。でも、相手ある仕事だからこそ、早めに連絡することが必須だと理解した。

正しく焦る

では、1週間前に連絡をするために、あとどれくらいで書き上げられるのかを把握しなければならない。

方法は、毎日どの記事を、どれくらいの時間かけて書いているのかログをつけること。そうすれば、ジャンルごとにだいたいの執筆時間がわかり予定が立てやすい。
加えて、執筆時間のロスを減らすために、とにかく編集者とコミュニケーションをとって齟齬をなくすことも大切。

おわりに

講座を終えて、第一に、6月からはじめたライター活動での学びや手応えが確信に変わり自信になったと感じた。

わたしは本来、ないもの探しをしてしまう性格だ。今回もはじめて知ったことや意識できていなかったことはたくさんある。しかし、なぜか今は、自信が持てたことと、新しいことを学べたうれしさであふれている。

これまでやったことが知識として結びつき、次に何をするか明確になったからかもしれない。

受け取った学びがわたしの武器になるよう、引き続き書くことと向き合っていきたい。


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