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5ページ目「共感した」話

趣味は読書とは言えないけど、本を読むのは好きなのです。最近はエッセイが多め。
弘中綾香アナウンサーの『弘中絢香の純度100%』

オードリー若林正恭の『ナナメの夕暮れ』『社会人大学人見知り学部卒業見込』『表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬』(この本は単行本と文庫本も買った)


南海キャンディーズ山里亮太の『天才は諦めた』


最近読んだのは『他がままに 生かされて』

ロックバンドTHE ORAL CIGARETTESのvol.山中拓也の半生を振り返るエッセイ。荒れた中学校時代、母の病、死の淵をさまよった自身の病、友人の死、など赤裸々に綴っている。

全て面白かった。

ここで思ったのが「面白い」って何だろうということ。


「お笑い」も面白い。「ホラー映画」も面白い。「音楽のlive」も面白い。
「エッセイ」も面白い。面白いって色々な意味が含まれているなと。

「面白い」で考えていたら一つ思い出したのです。

僕が大学の就職対策でしこたま書いた就職作文。テーマが与えられ800-1000字程度に書く。志した「メディア業界」は超難関の狭き門。有名大学出身が当たり前のように受からない世界。
厳しいメディア業界の就職戦線で勝ち残る作文とは「面白い作文のことだ」と就職対策ゼミで指導を受けました。他の大学生よりも圧倒的に劣る知識量、乏しい表現力と創造力。

そんな僕が目指す「面白い作文」とは「共感が得られる作文」でした。

「共感が得られる作文を書くためにはプライバシーの暴露すること」
と話す講師。


「、、、ん??」と言葉が出ない僕。

噛み砕くと「今までの家庭環境や学校生活、恋愛など」の経験の中で辛かったエピソードをベースに書く。他の誰でもない自分の経験を書くから唯一無二の「オリジナリティ」作文ができるのです。
(就職作文にはそこにいくつかの要素を盛り込むのですが今回は割愛)

まず「プライバシー」ってなかなか暴露できない。邪魔をするのは「恥ずかしさ」なのです。毎週400字詰めの原稿用紙4枚にプライバシーを暴露し、講師へ添削していただくのですよ。提出した作文用紙の裏には滅多打ちにダメ出し。さらにボロクソ言われた作文をゼミ生の前で読む苦行。その就職対策ゼミが首里城の近くにあって今でも首里城を見るたびに胃が痛くなるのです。
そんな苦い過去の教えを思い出したこと。それは

「面白い」の正体は「共感」

弘中綾香さん、オードリー若林正恭さん、南海キャンディーズ山里亮太さん、THE ORAL CIGARETTESの山中拓也君のエッセイで共通しているのは

「プライバシーの暴露」

プラベートの出来事や仕事の話や下積みや辛い経験、家族の話を綴っています。

僕は4人が暴露したプライバシーに「共感」し、「面白い」と感じていました。

「プライバシーを晒すことの恥ずかしさ辛さ」の共感
「30歳を目の前にした時の仕事に対する向き合い方」への共感
「努力している人を穿った視点でバカにした過去」への共感

「なんだ! みんな自分と同じじゃん!!」と思って嬉しくなりこの4人をつい目で耳で追っている今日この頃なのです。

5ページ目「共感した話」-終わり-


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