「一見‟らしからぬ”クズってる人」が主役として描かれる今の時代が素晴らしい
『ドラゴン桜』の桜木先生の言葉・行動には
毎回刺さるものがありした。
教育者としては一見、横暴・乱暴に見えるその存在
先生らしからぬ(=クズってる♪)がまさに満載な教育者なのですが
懇切丁寧に先にする『説明』は一切与えない。
ただ黙って、行動する。
だから生徒は、
自分で気づき、掴む。
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丁寧に手取り足取りしてくれる人が「優しい人」と思いがちだけど
心配してるってことは
信じてないってことだし。
あなたのためよ、と代わりに問題を解決してあげたり
答えを先に教えてあげたりするのは
相手の成長のチャンスを奪ってるわけだし。
あなたのためよ、と言いながら実は
自分のしてあげたい感を満たしているだけだったり
その方が早い、めんどくさくない、と実は思っていたりするもので。
やっぱり、一見クズってる人の方が
本当は深く優しいことに気づく。
最近のドラマや映画で描かれる主人公って
そういう人が多くないですか?
見るからにスーパーマン✨カッコいいヒーロー💛と言うよりは
同じ正義の味方でも
一見冷酷で冷徹でクズ野郎かと思いきや
言ってることの本質はすこぶる正しかったり、
優しさはめちゃくちゃ深かったりする。
「自分の人生だ、お前が決めろ」
「誰かに認められるために東大に行くんじゃない。自分のために行け」
桜木先生の言葉や振る舞いには
親であり、経営者である私にとって「ハッ」とする瞬間が幾度もあります。
教師たるもの
親たるもの
上司たるもの
こうでなければならないと思い込んで
こうあるべきと信じてそのようにしている姿が
物事の本質からいつのまにか外れており
あなたのためなのよと言いながら
じつは自分が
他者からの評価を気にしていたり
常に正解を出さなくてはならないと思い込んでいたり
いい人でいなければならないと思っていたり・・・
そんな「本物ではない優しさ」が私の心秘めていることの多さに
改めて気づかされます。
さてさて今日は、そんな桜木先生の言葉の一つ
「お前ら、人の心配してる暇あったら
自分に集中しろ!」
を実体験のお話。
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うちの新入社員くん達
今、自動車学校に通っています。
バスは1時間に1本しかない村ですので😂
田舎で暮らすには運転免許は必需品です。
自動車学校に行くにも不便です。
車で行っても1時間近くかかります。
自動車学校の送迎バスですら、始発と最終以外は村内までは来てくれません。
田舎に住む者の宿命です。
だからこそ、車を手に入れた時の不自由感から解放される感覚は
至福の時です。
先日第一段階の筆記試験の日を迎えました。
その試験日にある一人のスタッフが体験したお話。
この彼には不思議な魅力がありまして♪
ちょっと一見チャラい一面もあるのに、仕事はとても丁寧。
それでいて時々こぼれ出る、おっちょこちょい。
実に愛嬌満点なんです。
俗にいう、憎めない人😊
これがすでに『彼らしい』と定着していて。
彼はよく、
知らない人に話しかけられてしまうのだそう♪
どうも彼の愛嬌あるスマイルが
ついつい話しかけたくなってしまうオーラを発しているようなのです。
この試験の日も全然知らない人から声をかけられたんだって。
「今日が初めてなの?」
「今日はきっと、この問題が出るよ」
聞けばこの方、なんともう10回目なんだそうで💦
たくさん書き込みがしてあるテキストを見せ、
丁寧にいろんなことを教えてくれる。
そして、
「よかったらこの本、持っていきなよ」
「いいです、いいです、大事なものだから」
「いいからいいから😊」
時間が来て試験会場に入り、いざ試験開始。
すると、
その方が教えてくれた問題がいくつも出題されている。
合格発表の時間。
見事合格!
「お礼を言わなくちゃ!」
彼は、その親切な方の姿を探します。
「あー、いたいた!ありがとうございました。
あなたに教えていただいた問題がいっぱい出ました!」
「そう?よかった!受かったの?」
「はい!」
「それはよかった♩
・・僕はまたダメだったんだけどね」
えーーーーーーー!
なんだか申し訳ない気持ちになった彼は、
丁寧にお礼を言って別れました。
そして、帰りの電車の中で気づきます。
「あーーーーー!本、返してない!」
名前も知らないその方にどうやって返したらよいものか💧
その方の努力の結晶のテキストは今、
彼の手にあります・・・
********
自分の方が何回も落ちてるのに
全く知らない他人の事を心配して
大事な大事なテキストまで貸してくれて
なのに自分はまた落ちてしまう・・💧
きっとあなたは心の優しい方なのですね💛
伝わってきますよ~!
わかります、その気持ち。
自分のことはさておいて
なんだか不安そうに見えるこの人を救ってあげたい、助けてあげたいと
そう思ってくださったんでしょう。
素晴らしい行いです。
けれど、けれどね、
あなた自身もとにかく筆記試験に受からないと
・・・第二段階に進めないのだよー💧
*********
仲間を心配する東大専科の生徒たちに、桜木先生は言います。
「お前ら、人の事心配してる暇あったら
自分に集中しろ!」
瞬間的に、以前の私を思い出しました。
ナース時代も、女将になってからも
家のため、会社のため、スタッフのため、お客様のため、周りの人のため
自分のことは置き去りにして
全部後回しにして
まずは人のためにすることが当然のことだと思っていました。
それこそが正しいと思っていました。
良い事だと思っていました。
正義だと思っていました。
自分最優先なんて、クズのすることだと思っていました。
気の進まないお誘いも、
誘ってくれた方の気持ちを考えると断ることなどできない、できっこない!
壁にぶつかって立ち止まっている後輩や部下をみれば
「あとは私がやっとくから。大丈夫よ♩」とついつい言ってしまう。
自分のことだけでもホントはアップアップな癖してね。
でもね
自分のことをちゃんと守れない人間が
人のことなど守れないのですよ、やっぱり。
痛みをもたらす人間関係に苦しみ続けるのは
自分を罰するのと同じことだし
誰かを失望させまいとして生きると
自分を失望させて生きることになるのですよ、確かに。
心配はマイナスのエネルギーでしかないし
誰かの代わりに問題を解決してあげようとするのは
相手から成長のチャンスを奪い
自分からはエネルギーを奪って
心と体に病気を招くことになるんです。
「クズにでもならなきゃ自分最優先になんかできない」
あなたがもしそう感じ、
すぐに自ら誰かのために腕まくりしてしまう
任せとけ!癖があるのなら
思い切って
クズになってしまえばいいのよ✨
それはクズでも何でもなくて
自分を主軸に置いて生きれることこそが
本来の自分の自然な姿なのだと気づくから。
ホントは自分が求めてる、自分の姿だとわかるから。
それしたところでね、
案外誰にも迷惑かけないし、困らないのだよ😊
無理して格好つけてる方が
意外と周りに迷惑かけてたりするのよ♪
人のためと理由をつけて
「だって、仕方ないじゃないか」と自分に正当な言い訳をして
自分から逃げてるだけなのだと
本当は知っているんだもの。
*
*
とはいえ!
学校1の秀才といわれる藤井くんは
東大を落ちました。
けれど彼は
試験当日、からまれているケンタをみないフリはできませんでした。
助けたい!と
助ける!と決め
「自分に集中しろ!」と桜木先生に言われていたことは百も承知でケンタを助けに行き
右手をケガしてしまいます。
それでも「そんな自分がうれしくて」と泣きます。
だから、後悔しない。
自分で決めたことだから。
ケンタのために、じゃない。
だから「お前のせいで」とはならないわけですね。
自分が主軸とはそういうことです。
*
*
一見「らしからぬ」ように見える
クズってる人の方が
本当の優しい人
最近のドラマの主人公がこんな人達ばかりなのは
その『本質を捉える人』が多い証拠。
飾られた見た目がいいものではなく
本質を見抜き、そこの価値に気づく力がアップしている証拠。
素晴らしい時代ですね😊