わたしとトランポリンについて。 #5

#4の続き

高校進学はトランポリン部があるところに
行く子が多かった中、
わたしは普通の都立高校に入学して
所属していたクラブで
そのままトランポリンをすることを選んだ。

最初の高校選手権では1年生ながらに3位になれて
その年のナショナル合宿に特別招集してもらって
今までのジュニア合宿ではなくて
日本のトップ選手が参加する
ナショナル合宿に参加できて
とっても緊張したけどとっても楽しかった!!!

その当時のナショナル選手というのは
毎年の全日本選手権の順位で決まっていたから、
全日本選手権で入賞して
自分の力でナショナル入りする!!!というのが
その時の大きな目標で、
なんと全日本選手権で銀メダル!!!

トップ選手の中断続きで完全に棚からぼたもち
って感じだったけど
自己ベストも出してのメダルは
とっても嬉しかった。

その後ナショナル入りしたわたしは2年生になり
その年の世界選手権日本代表選考会でも2位に入り
最年少で世界選手権出場を決めた。

シニアデビュー戦、初めてのワールドカップでは
個人はだめだめだったけど、
シンクロをオリンピック選手と組ませてもらえて、
初ワールドカップで初決勝進出、
さらに銅メダルもとれた。

世界のトップ選手の演技を間近で見られて
すごく良い経験だった。

もう一戦ワールドカップを経験して、
いよいよ世界選手権。
5月の選考会で日本代表の切符を勝ち取ってから
世界の舞台で活躍するために
若くても少しでも爪痕を残すために
一生懸命準備をしてきたはずだった。

けど、全部甘かった。

個人シンクロともに第一中断。
第一で中断なんて初めてで、
何が起こったのかわからなかった。

準備してきたこと、今までの練習なんて
何一つなかったことのように
一瞬でわたしの世界選手権は終わった。

世界の舞台は思っていたよりも
ギラギラ輝いていて、眩しくて、
目を開ける暇すらなかった。
自分はこの輝きの一部にはなれないんだ、って
トランポリンてこういう競技だった、って
久しぶりに感じた。

その年の残りの大会は
特に意気込みもなく、
惰性でこなしていた気がする。

トランポリンが楽しく感じられなかった時期って
正直あんまり覚えてないな。

そんなこんなで、
高校生活ラスト1年へ。




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