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技術一辺倒なセラピストにならないために覚えてほしい3つのこと

今回はヘッドマッサージ講座(ドライヘッドスパ講座)でお話していることを書こうと思います。

講座では主に座学と実技を教えていますが、実際に現場に出るとそれだけでは一筋縄にはいきません。

技術一辺倒なセラピストにならないために、テーマを3つに分けてここに記しておきます。


1|技術は3割、残り7割は・・・

私もかつてそうでしたが、セラピストの仕事は『技術職』になるので、技術や知識を高めることに躍起になっていた時期がありました。

“技術と知識を高めれば、自然とお客さんがついてくるはず”

そう信じて疑わなかったのです。

しかし、結論から言ってしまうと、
お客様を惹きつける要因の大半はズバリ『人柄』です。

『技術3割、人柄7割』

セラピストの世界ではもはや常識ですが、
早い段階でこの事実に気づいていた方がいいです。

2|『どんなサービスを受けるか』ではなく、『誰にサービスを受けるか』

冒頭の “技術と知識を高めれば、自然とお客さんがついてくるはず” という発想は、すべて間違いというわけではありません。

なぜなら、セラピストの技量が高ければ、クチコミにより客層の拡大が期待できるからです。

しかし、セラピストの仕事は技術職という以前に、人と人が密接に関わる仕事でもあります。
つまるところ、コミュニケーションや思いやりの心がとても重要であり、その延長線上にセラピストの人柄が表れます。

最終的に、
『どんなサービスを受けるか』ではなく、『誰にサービスを受けるか』が重要になってくるので、技術一辺倒では中々お客様の心を掴むのは難しいといえます。

少し私の周りのことをお話すると、
私がかつて勤めていたサロンの指名No1は、70近い女性スタッフでした。

彼女は長年にわたり積み重ねた技術がありましたが、知識においてはゼロ。
本人もそれを認めていて、「もう年だから・・・」と、これから勉強する気もないようでした。

しかし技術以外に、若いスタッフにはない圧倒的な“お袋感”が滲み出ていて、お客様からは『実家に帰ってきたような気持になる』と言われていて、安心と信頼を得ていました。

技術だけでは成しえない、彼女の人柄あってこその指名No1と言えるでしょう。

これはある種のブランディングになっていて、技術や知識とはまた違う学び要素です。

3|技術や知識を高めていくことは、立派なブランディング

このように『技術3割、人柄7割』や『誰にサービスを…』の話をすると、
ごく稀に、

「それじゃあ勉強って意味ないんですか?」

と質問されることがありますが、そんなことはありません。


そもそも、仮に私が「意味ないです」と答えたところで、「じゃあや~めた!」となるのであれば、もうセラピストとしての伸びしろはないと断言します。

勉強する理由は様々だとしても、他人に『やる・やらない』の舵をきられていてはダメだし、物事の意味や、価値というのは自分で創出していくものだと私は考えています。


話が少しそれてしまいましたが、
勉強によって技術や知識を高めていくことは、立派なブランディングになります。

経験上、知識が豊富になると、健康意識の高い人が集まってきます。

「真剣に私の悩みに向き合ってくれる」
「アドバイスにバリエーションがある」
「施術の効果をロジカルに解説してくれる」

などなど、健康意識の高い人ほど、論理的で明瞭なサービスを期待します。
いわゆる “癒し” や “リラックス” といった曖昧なワードでは満足できない人を集めることができます。

“類は友を呼ぶ”ともいうように、やはりセラピストとお客様の間にも“似た者同士”が存在するため、“ロジカルなセラピスト” × “健康意識の高いお客様”は相性が良いようです。

このように、勉強(スキルに磨きをかけること)がブランディングになりうる可能性は十分にあり、価値観が共鳴する関係は仕事のモチベーションを更に高めます。

最後に

お客様の身体や心を豊かにしたいのであれば、まずセラピストの方が豊かな心でなくてはいけません。

長い信頼関係を築いていく上で、心が繋がっていくことはとても重要。
高い技術や知識はその土台となります。

お客様のための技術、お客様のための知識、人によっては自分のために得たものが結果的にお客様のためになってる人もいるかもしれません。

いずれにせよ、セラピストのお仕事は『思いやりの上に成り立っている仕事』ということは間違いありませんね。

森脇ゆう/一般社団法人日本ヘッドセラピスト認定協会福岡講師

【ヘッドマッサージ・ドライヘッドスパの資格講座】
一般社団法人日本ヘッドセラピスト認定協会HP『head life』


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