無になる時間
5月からマシンピラティスに通い始めました。
ヘルニアの術後、整形外科の先生や理学療法士さんに
「やったほうがいいよ」と勧められていたのだけれど、
何だかタイミングを逃してばかり。
気付けば、術後から8年も経っていました。
それが4月のある日、中学の同級生から「面白いよ!」
と聞いて、すぐに体験レッスンを申し込み、
えい!と勢いで始めることになりました。
ピラティスとは、ドイツ生まれのフィジカルトレーナー
ピラティスさんによって考え出された
リハビリを目的としたエクササイズ。
ヨガのようにマットの上で行うものもありますが、
私のように体幹が鍛えられていない人には、
専用のマシン(リフォーマー)を使うマシンピラティス
のほうが、個人の筋力レベルに合わせて鍛えることが
できるそうです。
ワクワクしながら受けた初日のレッスンは…
「なんで申込しちゃったんだろう?!」なレベル。
呼吸に合わせて動くのですが、
今、息を吐くの?吸うの?
足を曲げるの?伸ばすの??
えー??ぜんぜん分からない!笑
チーン。。
手足をばたつかせたまま50分が終わりました。
それがですね、10回ほど通っているうちに、
ピラティスをした後、身体もですが心もすっきり
していることに気が付きました。
呼吸に集中することで、私は「無」になっていた
のだと思います。
集中していないと動きについていけないから、
雑念を頭と心から追い出して、
仕事のことも、家族のことも、
妹とのことも、両親の介護のことも、
両親にまつわるややこしい
あれこれも50分間は考えない…
とにかく頭と心を空っぽにして、呼吸だけに
集中することが、こんなにも清々しい気持ちに
させてくれるなんて今まで知りませんでした。
もちろん、50分経ったら現実です。
起きている時間の半分は、介護に割く日々が
待っています。
それからはどうしても逃れられないけれど、
「無」になれる方法を知った私は、
今までよりほんの少しだけ楽になれています。
さぁ、「無」になる時間を捻出できるように
明日も用事がサクサク片付きますように。