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株式会社の歴史について
前回に続き、今日は株式会社をより深く理解していこうと思います。
株式会社の成り立ちについては、お話ししたように胡椒の獲得が起源と言われています。
では、そんな株式会社は、どのように現代の姿になっていったのか。
今の株式会社の歴史を振り返るにあたり大事なのは、大きく4つ。
①中小企業は株を自由に設定できる。
→コーヒー価格がカフェごとに違うのと同じように、中小企業についてはある程度自由に立ち回ることができるようになってます。
ただ、投資家からすると中小企業への投資は怖くリスクの高いものです。
例)
(中小企業)
弊社の特許はすごいので来年上場するよ!
↓
(投資家)
A社すごいな! 1株10万円で買うよ。
つまり、どこまでいっても中小企業の場合、信用が「言い値」なのです。
そのためにできたのが、次のdue diligenceです。
②Due diligence(デューデリジェンス)
→企業価値の査定や法律に関わる資産について調査
ただ、投資家からすると、何社も何社も調べたりするのはしんどい。
(投資家)
「もっと簡単に安全に投資したい」
(中小企業)
「もっと多くの投資家に投資して欲しい」
つまり、due diligenceの仕組みだけだと、投資家と企業がアンマッチになってしまうのです。
そこで生まれたのが、「会員制クラブ」です。
③一定の基準をクリアした企業だけを登録できる会員制クラブが設立
→株式上場の前身になったものです。
日本取引所グループ
・東証一部
・東証二部
・東証マザーズ
・ジャスダックなど
そして上場するとIRと呼ばれるものが作られます。
IR:上場すると経営状態を株主に公開する義務がある
Initial public offering=IPO
Initial public:見えない(スモークミラー経営)
offering:見える(ガラス張り経営)
証券会社とは、上場のマーケット(市場)に存在する会社の情報を集め取引をする者達のこと。
ただ、最後に逆説的な話しですが、上場についての私の見方をお伝えします。
④上場は別にすごいことではない
メリット
・社会の信用が高まる
・資産運用ができる
・社員のやる気が上がる
・創業者利益の享受
デメリット
・上場継続のための費用
・株主総会の手間(IR作成含む)
・経営について長期的な視野
・幅広い株主の実現
・買収リスク
⇨株主が会社の社長でない場合は、会社の給料も上げづらい。
(売上は全て株主に献上するものだから)
現に上場せずとも一流企業になった会社多い
例)森ビル、サントリー、竹中工務店、ロッテ、小学館、朝日新聞社など
以上が株式会社の歴史の解説でした。
上場に関しては、経営者によって賛否両論あるかもしれませんが一つの参考にしていただければと思います。