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組織を勢いづけるスピーチのネタ

この記事は クラウドワークス グループ Advent Calendar 2024 シリーズ2の20日目の記事です。

ユウクリで代表をしています高橋直道です。
私からは組織についてお話しをしたく、主に組織を率いる経営者やマネージャー/リーダーに読んでいただき、話のネタとして使っていただければ嬉しいです。


成長に大切な組織の勢い

私が日々、経営で意識しているのが、
組織の勢い、いわゆるモメンタムの維持です。

社内がやる気や自信に満ち溢れると組織全体として士気が高まり、高い目標であっても勢いが大きな力となって乗り越えることができます。
実際に、ユウクリでは今年に入ったあたりから取り組み施策の効果もあり、組織が今まで以上に勢いがつき、目標を達成し続けることができる強い集団となりました。

そんな施策の1つとして全体での月次朝会での代表スピーチがあります。
最近はじめたのですが、私がメンバーに伝えたいテーマについて5分程度でスピーチするパートがあり、ネタを日々考えていることもあって、過去に話した内容を皆さんにご紹介します。

ネタ1.勢いを維持しよう

まず「勢い」とは何かを紹介します。
英語にすると(海外では)「Momentum(モメンタム)」と言います。
語源は金融業界において「相場の勢い」を示す表現や指標で、それがビジネス業界でも用語が使われはじめ、「組織に勢いを与える雰囲気」といった意味合いです。
これをわかりやすく例えるなら「火」が適当でしょう。火はおこすときが一番大変です。燃え上がった火は、ちょっとやそっとの水をかけられても消えず燃え続けるが、薪をくべつづけないと、いずれ火は消えます。
著名な経営者であるOpenAIの現CEO SamAltman氏も、そのモメンタムの重要性を次の通り説いています。
“Startup survives on momentum.”(Altman氏がY Combinator在籍時代のMITの講演での発言より引用)

勢いが"ある"ときと"ない"ときではどう違うのでしょうか。
"ある"ときは好循環です。士気が高まり、さらに頑張ろうという気運になる。また、魅力的に映り、優秀な従業員候補が集まってきます。
"ない"ときは逆に悪循環です。負け癖や諦めの感覚が広がる。責任のなすりつけあいや批難が始まります。

では、はずみをつけるコツは何でしょうか?
Altman氏が上記の講演の中でコツも幾つか紹介しているのですが、私は内容を咀嚼して以下の2つが特に大切だと考えています。
1つは「小さな勝利を積み重ね続ける」こと。
もう1つは「勝利をしたら大袈裟に祝う」こと。
解説をすると次のとおりです。
「小さな勝利」は「単位を小さく短くする」ということ。
「積み重ね続ける」は「リズム・習慣を作る」ということ。
「大袈裟に祝う」は「リアクションする」ということ。
これを施策や仕組みに落とし込むことで、組織に勢いがつく可能性が高まるため、ユウクリ社内では日次,週次,月次で成果の発表および伝達の場を設けて、全員で称賛する営みをやっています。

最後にまとめです。
会社の成長に起因する1つが「勢い、モメンタム」です。
内容を言語化して他者に伝えて、はじめて「勢い」がうまれます。
メンバー全員が常に感じられている状態が重要なので、みんなでその空気感を創っていきましょう!

ネタ2.複利で成長しよう

まず「複利」とは何かを紹介します。
語源は金融業界(特に資産運用)において、金利や利子の計算に使われるものです。意味は「利子にもまた利子がつく」こと、英語だと「Compound Interestです。
反対の用語として「単利」という言葉があり、比較すると次の通りです。
単利は「当初の元本の金額のまま」で運用する方法、複利は「当初の元本+利益」を再投資して新たな利益を得る方法です。

複利の何がすごいのかというと、時間経過に比例して複利と単利では成果に差が開くことです。雪だるま式、指数関数的に差が開いていきます。
例えば、毎日1%の努力と毎日1%さぼった状態(つまり今よりマイナスになる)を、それぞれ1年間(365日)続けた場合にどうなると思いますか?
答えは、1を起点として、毎日1%の努力は1.01に365を累乗して37.8に対し、毎日1%のサボりは0.99に365を累乗して0.03という結果になり、その差は1,000倍以上です。
著名な人も複利の重要性を次の通り説いています。
Albert Einstein氏は「“複利は人類による最大の発明だ。」と言ったとされており、 SamAltman氏は「“自分自身に複利を働かせて成功させよう”※」と言っています。
※Altman氏の「How To Be Successful」という記事より引用および和訳

この複利の考え方から、私は次の3つを学びました。
「継続は力なり」
「長期的な視点を持つ」
「負債が増え続けると取り返せない」
です。

最後にまとめです。
一人一人が成果を日々、地道に積み上げることで、一年を通してみると会社にとって大きなインパクトとして残ります。
それぞれの役割の中で、いま出来ることを頑張っていきましょう。
そして、節目に自分の成果を振り返り、周りにも伝達しましょう。前にお伝えした「勢い、モメンタム」に通じます。

まとめ

組織の状態というのは、目に見えるものではないですし、数量的な表現が難しいものですが、「勢い」を重点において空気感を創っていくと、難しい課題や高い目標も、大きな力となって乗り越えることができます。そうした空気感は、メンバー同士の濃度と頻度の高いコミュニケーションによって生み出されると考えています。ですから、接点を持ち続ける姿勢を大切に、ユウクリでは引き続き、より「勢い」のある組織を創っていきます。
本記事が組織でリーダーシップを発揮される方々に参考になれば幸いです。

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