記憶の中の母は、 いつもイライラしていて いつも悲しそうで いつも私を否定して睨みつけ いつもわたしの手を、 折れそうなぐらい握りしめる 愛なんてもんはそこには微塵もない。 痛くて痛くて、離して と言いたいのに わたしには言えなかった それはなぜか。 少しでも母に優しい目で見て欲しかったから 少しでも私の存在を認めて欲しかったから ただ、わたしを愛して欲しかったから だけど、握りしめられたその手は どんどんどんどん私を追い詰めていく。 痛みに耐えて笑いかけても 母は