2020年4月16日(木)

今朝、玄関先にあるガスメーターに、アシナガバチが巣を作り始めていたのを発見した。私は最近、”あつもり”の中で出会うことが多かったので慣れている気がしたが、ホンモノはやはり怖い。結局日が落ちたころに、殺虫剤で処理することになった。

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まぎれもなく、アシナガバチは立派な害虫だと思う。羽がある虫特有の羽音には寒気がするし、毒針で刺されることだってある。ヒトが生きていくのには、正直言って不必要な虫だと感じるーーー

そう考えて、すぐに安直な考えだと気づいた。

ちゃんと考えれば、アシナガバチを含む虫たちは植物の花粉を運び、受精させる働きをしている。さらに経済的な側面でいえば、アシナガバチがいなくなってしまうと、殺虫剤をつくるメーカーにとっては大打撃だ。そう思うと、この世にいなくてもいい存在はいないのではないか。

ではそれ以外の、特に植物についてはどうか。
私は外来植物によって絶滅に追いやられている植物の種の保存について思う。具体を挙げれば、セイヨウタンポポやオオイヌノフグリなどは日本古来のカンサイタンポポやイヌノフグリを淘汰し、その生息域を塗り替える形で生息している。

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先ほどのアシナガバチの話に当てはめると、あくまで空想だが、新しいアシナシナガバチなる同じような虫が現れ、アシナガバチが絶滅に瀕した場合、この種を保存する必要があるだろうか。

そうなると、私は守りたいと思ってしまう。

(不必要な虫と表現した私が言うのもアレだが)言い訳するなら、ヒトだけでなく、動植物においても多様性がある方が面白いということ、そして昔から存在するものにはその環境がつくる雰囲気とマッチした、美しさがあると私は思う。