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現役大学生のUSCPA合格体験記

こんにちは!

私は大学3年生の4月に学習を開始して、約1年半でuscpa(米国公認会計士)に全科目合格しました。受験時に色々な方の記事を参考にさせてもらったので、誰かの役に立てればと思い、記録として残しておくことにしました。

私が受けたのが旧試験なこともあるので、uscpaの基本情報というよりも、個人的に役に立った教材、体験談などを書くつもりなので、最後まで読んでいただけたら嬉しいです…!
特に、大学生に関するuscpaの情報がとても少ないので、学生で受講を検討している方の助けになれれば幸いです。(ご質問やご相談等ある方は、いつでも気軽にXにDMください☺︎)


はじめに

まず、簡単に自己紹介します。
私立文系の大学生で、商学部ではないので大学での会計単位の取得は0でした。TOEICは受けてなかったので点数は分かりませんが、帰国子女ではなく海外経験もありませんでした。
↓が本番の試験の点数です。

身バレの恐怖

USCPA取得を決意した理由

・専門性を身につけたかったから

就活のためというよりも、将来のキャリアプランを積み上げていくときに、確かなスキル肩書きがあった方が良いなと考えたからです。そんな中、奥深くまでは学べないにしても、「IT x 会計 x 英語」がある程度備わっていること示せるuscpaという資格に惹かれました。(浅くもなかったですが…)

・英語を使う仕事をしたかったから

英語をペラペラになりたいという気持ちがずっとあり、どうしても仕事の時間で英語を話したかったのもあります。もちろん海外志向もあり、そのチャンスを掴むためには、海外でも箔がつくuscpaが役立つと思いました。

・純粋にかっこよさそうだったから

uscpaという資格が名刺や履歴書にあったらかっこいいなーという単純な理由です(笑)。モチベとしては、ぷにさんの動画も後押しになりました。夢に向かって昔から努力していて、自分もこうありたいなと思ったのもきっかけです。

予備校選び

私はアビタスを選びました。他にもTACなどと悩みましたが、メリットとしては以下のものがありました。

  • 合格者数が日本でトップ。もちろんそれだけが決め手にはなりませんが、傾斜配点の試験ではあるので、アビタスの問題を解けるようにしておくことは重要だと思いました。

  • マニュアルやサポートがとても整っていました。とにかく手続きが大変でしたが、用意されたマニュアルが分かりやすく、質問しても丁寧に答えてくれました。不必要な時間が取られなかったので、これは大きな強みだと思います。

  • テキストが分かりやすかったです。とにかく教材のレイアウトや表が見やすく、初学でスッと入ってくるのが良かったです。高得点を安定して取るには足りないとの声を聞きますが、問題集や過去問で出てきた知識を余白に書き込むやり方の方が自分には合っていました。

  • 直前対策や質問教室などのコンテンツが豊富。これが地味にめちゃくちゃ役に立ちました。他の受講生の疑問や注意すべき点を詳しく解説してくれるので、本番の点数に直結しました。

全科目共通の勉強法

意識していたことは、合格点を取るために必要な知識・解き方を教科書に一元化することです。そのために、○周まわすとか模試は試験何日前にしようとかはあまり考えず、MC、TBS、リリ問、直対、模試などを解いて知らない論点を洗い出すことに注力しました。

  1. アビタスマイページの資料室にある「学習ガイダンス(Evolution受験用)」を見て、その科目のおおまかな概要を掴む。

  2. 教室講義を一コマ見て、該当範囲のMC問題のみをまず解く。そして、知らない知識などを教科書に書きこみました。アビタスのTBSにはほぼMC問題で、かつ新出論点もあるので、余裕があればここで触れてもいいと思います。(Eラーニングは1つも見てません。理由としては、教室講義で頻出論点を触れてくれるので、残りはMCやRQで間違えたときに自分で確認した方が効率的だと思ったからです。)

  3. 2.を全コマ繰り返す。このとき、次のコマの動画を見る前に、今までの教科書をざっと復習していました。どうしても時間が空いてしまうと忘れてしまい、暗記だけならともかく、教室講義で説明してくれた理屈も忘れると後で大変だからです。

  4. 章ごとにランダムMC(この時点でMC問題は2週目)→TBSを解く。ランダムMCは理解度の確認のため、TBSは論点の洗い出しと問われ方を掴むためにします。また、ここで質問教室の録画を休憩時間に見ていました。ややこしい論点はみんなも悩んでいるので、早い段階で潰した方が時短になります。

  5. RQを新しい方から解いていく。リリ問には頻出論点があるため、この段階で回していました。これも知らない論点はテキストに書き込み。ただ、昔のになると基準や試験範囲の変更もあるので、科目によりますが数年分でも良いと思います。

  6. 直前対策講義を観て、模試を解く。また、この時点でテキストに論点がまとまっているので、暇な時間は①ページ左上のタイトルを見る ②そのページの論点を自分の言葉で説明する という作業を回していました。MC問題は解けるけどよく分かってない現象を防ぐためですが、中々きつかったです…。

  7. 試験までに時間があれば、今まで解いた問題をランダムで全て回す。このとき、問題が解けたとしても、一問毎に関連の論点を自分で言えるかどうかテストするとより良いかもです。(例えば、ある基準の1つが分かっていれば解ける問題だとしても、他の全ての基準や会計処理が覚えてるかどうか)

どの段階においても、よく分からない論点に出くわしたらネットで調べていました。以下のリンクのように、「受験生が残してくれた論点メモ」「日本語での会計解説」「uscpa用の英語講義」などがあります。自分は日本語のサイトで調べることが多く、会計基準は違っても根幹の考え方は同じで、わかりやすく解説してくれるサイトも豊富だったからです。(ちなみに、Xで論点を検索すると、つよつよuscpa受験生たちが数年前に解説やまとめをしてくれるツイートも引っかかります)

出題範囲に関しては、テキストの隅に小さく書かれているとこから、そもそも書かれてないとこも普通に出ます。FARとAUDは時間がなくMC問題しか解けませんでしたが、REGでは「これマジで覚えるの?」といったこともとりあえずテキストの関連ページに書き込んでました。ちゃんと覚えてなかったとしても、本番では問題文を見て記憶から引っ張り出せることもあるので、とにかく取捨選択はせず思考停止で一元化してました。

試験日

試験日前日はテキスト通読、当日の朝は英語に慣れるためにランダムMCとリリ問周回をしていました。

午後に受けていましたが、意外と並ぶので早めに行くのをオススメします。チェックインした後もテキストは読めるので、ここで高速で頻出論点を最終確認していました。

まず始まったら
①知識ですぐ解ける問題
②簡単に解ける計算問題
③時間がかかる計算問題
④思い出せないorそもそも知らない論点の問題
の順番に解いていきます。とにかく迷ったら飛ばして、分かる問題から解いていきました。特に④に時間を使うのはもったいなく、そもそも採点されないダミー問題の可能性も高く、計算問題やTBSに時間を回した方が良かったと反省しました。

電卓が打ちにくいと聞いてましたが、個人的にはあまり気にならなかったです。ただ、耳栓は絶対に持っていった方が良いです。タイピング音がめちゃくちゃうるさく、備え付けのヘッドホンも微妙でした。

試験終了後は、再試験に備えてご飯食べながらどんな問題が出たかメモしておきました。受けた科目のことはもう考えず、自分は次の日から新しい科目だけを勉強していきました。

FAR

uscpaのテキストが届く前に簿記2級などを勉強していました。国は違っても根幹の考え方は同じなので、ある程度は日本語で勉強していたのですんなりいけました。ただ、すぐにuscpaの学習開始ができる方はわざわざ深入りしなくても良いと思います。

以下の順番で読むのが良いと思いますが、どれも初学者向きで読みやすくてオススメです。

先述したように、分からない論点は調べてヒットしたサイトを活用しました。BARも含めるととにかく範囲が広いので、頻出論点をおさえて勉強するのが良いと思います。自分は時間がなくて手が回りませんでしたが、公会計がめちゃくちゃ出たので、みんなの言うとおり絶対にそこを得点源にするのが大事です。

AUD

軽く監査を理解するために勉強前に↓を読みました。分かりやすく説明してくれたので、全体像が見えて良かったです。

レポート類は全て何回も読みました。自分は音読はしていませんが、頻出論点でないレポートも普通に穴埋めで出るので、やってないと終わります。

REG

REG 2→REG 1の順番で勉強しました。とにかくREG2が重いので、REG1の暗記項目を忘れないように通読しながら、税法の問題演習を回していました。

Formは常に開いておいて、いま触れている数字がどの辺りなのかを理解しておくことが重要です。
Basisに関しては、主体(個人、パートナーシップ、C Corp、S Corp)とタイミング(拠出時、営業活動、分配時)ごとにそれぞれ整理して、どんな問題でも対応できるように処理方法をまとめていました。

全体像が見えにくいですが、処理方法をある程度理解しつつ暗記しておけば、他の科目よりは確実に点が取りやすいと思うので、なるべく早い段階で1週しておくのをオススメします。

数字がめちゃくちゃテキストに載っていますが、本番でも普通に聞かれます。特に控除制限などの数値(〇%、〇$以上)は覚えてないと計算できないので、自分はほぼ全てにゴロ合わせなどを駆使して覚えていました。
↓有益ツイート。

旧REGではアビ以外のテキストにある論点も覚えてましたが、TCPで追加された論点と被ってるのも多かったです。なので、そもそものRegulation絡みの論点が限られてるので、TCPの合格率が高い可能性もあるかもです(憶測ですが…)。

BEC

Evolutionにはないので、分離した出題範囲で分かりやすかったサイト等を貼っていきます。

USCPA検討中の大学生へ

「職歴のない大学生がとって価値あるのだろうか」
「もっと他のことにお金と時間を使った方が良いのだろうか」

もしかしたら前の自分のように悩んでいるかもしれません。もちろん資格をどう活かすかは人それぞれですが、個人的な体験として、会計回りの方と面談をするときの受けはめちゃくちゃ良いです。

何よりも、資格があることでやりたい経験ができるのがとても良いなと感じました。(「資格よりも実務経験だよ」ってよく聞きますが、その実務経験を任されるのにもスキルは必要というやつですね…)

特に、uscpaの認知度が広がってきて、どんどん評価されているフェーズに入っているのではないかと感じました!
実際、私が勉強開始したときに比べて、監査法人で学生が応募可能なポジションは増えてきています。

簡単な資格ではありませんが、迷ったら一歩を踏み出すのに値するものだと思っています!!陰ながら応援しています💪

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さいごに

試験制度が変わってしまったので、それでも役に立ちそうな情報に絞って書いたつもりですが、間違い等ありましたらご容赦願います。もし反響があれば、何か思い出したときに加筆修正いたします。

試験範囲のことは忘れていそうですが、アビタスの教材やシステムは使い倒したつもりなので、もしアビタスを検討している方はXにDMを送っていただければいつでも相談に乗ります🙆‍♀️

読んでいただき、ありがとうございます。

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