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母が乳がんになった

僕に何ができるのだろう。

今日、お米を持ってきてくれた。
そして教えてくれた。つらかっただろうと思う。
涙が溢れ出そうになるのを必死に堪えた。

昨日まで元気に娘の面倒を見てくれていた母親。正直、甘えていた。
母が娘の面倒を見てくれるから、お昼ご飯も作ってくれるから、僕は自由なことをしてコロナ騒ぎをしのいでいた。

僕は統合失調症という病気を患っている。正確には寛解に近い状態を保てているので、毎日決まった薬を飲むだけでいい。それだけでなんとか月10万円前後の収入と障害基礎年金でやっていけている。妻も僕のツテで同じところで働かせていただいているから、一般家庭並みの収入はある。感謝しなければいけない。

ただ、母の面倒を見るため妻は仕事を一旦辞めると言ってくれている。嬉しさと悲しさが同時に押し寄せた。その分、収入は半分になるし、僕が頑張らなければならない。しかし、悔しいことに僕には金銭感覚があまりない。
こんなことを言うのはいやだけど、お金を貯めるということができない。貯まってきたと思ったら、使ってしまうことが多い。
だから稼ぎたい。いくら稼いでも同じかもしれないけれど、これからは一家の大黒柱として妻と子供の面倒を見なければならない。

試練だと思う。僕にとっても、母にとっても。

甘えていた自分を変えるべきときが来たのだ。

これから母はつらい闘病生活を迎えるかもしれない。でも、楽しく接したい。母が病気で苦しんでいた僕にいつも笑顔で接してくれたように。

友達が順調に学校を卒業していき、就職したり仕事を頑張っている姿を見て僕は悔しかった。でも今の妻となってくれた彼女もできたし、子供もいる。

それはきっとすべて母のおかげ。母が僕をこの世界に産んでくれたから。
悲しみも苦しみも喜びも楽しみも得ることができたのだと思う。

だから僕は母に、母がくれた以上に大きな感謝を送りたい。

今までひどいことを言ったりもしたけれど、全てを受け止めてくれた母に感謝したい。

そして一日でも長生きして娘が成長していく様子を見てほしい。

娘も、妻も、僕もみんなあなたのことが大好きだから。

世界で一番、大好きです。ありがとう。

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哲也
アナタのちからを僕に分けてください。