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アリオトの話
しばらく品切れしていたブランケットが明日届くということで、わたしが作っている小説同人誌の話を改めてしようと思います。
みなさんこんにちは。村谷由香里です。
noteをご覧いただきありがとうございます。
わたしは2015年1月に「アリオト」という一次創作サークルを立ち上げ、ここ4年くらい、本を作っては文学フリマなどのイベントにサークル参加しています。やばいときは年間6冊くらい本を作っていて、まあ、ある種の中毒症状と見て間違いないと思います。
アリオトというのはわたしがはじめて作った本の名前で、年間1冊ペースで刊行してきた合同誌です。それをそのままサークル名にしました。北斗七星の柄の部分にある恒星の名前です。
アリオトという星は、北斗七星を構成する七つの星の中で一番明るい星で、名前の意味が唯一はっきりとわかっていません。
名前はある。光も確かに誰かに届く。ただ、意味だけがすっぽりと抜け落ちた星。
その在りようは、ちょうど本を作りはじめたときのわたしの心境によく馴染みました。
本を作ろうと思い立った2014年、わたしは小説を書くことにすっかり疲れていました。小説を書き上げては新人賞に投稿し、一次落選を繰り返していたんですね。
少なからず時間とエネルギーを費やした作品に「失敗作」「駄作」のレッテルを貼ってゴミ箱に捨てる日々。もう自分が何をしているのか、よくわからなくなっていました。
自分のやっていることの意味はまったくわからず、でも、ゴミ箱から引っ張り出して読み返したら、その小説は素直にとても良かった。それが日の目を見ることなく、失敗作として捨てられるのがとんでもなく悲しかった。形にしてみたら何かが変わるかな、と思ったことから本づくりがはじまりました。
最初の掲載作品に選んだのは「コインランドリーで待ち合わせ」という恋愛小説です。こちらははるやさんが描いてくださったカラー扉絵。
本文はこちらから読めます。
カクヨムでも読めます。
アリオトという冊子は、vol.4で一旦休止状態になっています。コストがやたらかかるのと、同人でやりたいことがどんどん増えて別の形式に移っていったことが理由です。
あと、アリオトを最初に作ったとき「参加メンバーの誰かがプロデビューするまでは作る」と密かに決めていたことを達成できたこともひとつの理由。
もしかしたらふらっとvol.5を作る日が来るかもしれませんが、当面、作ってみたいものを好き勝手に作ろうと思います。
アリオトvol.4はこちらから購入できます。4月にはこちらの掲載作品もnoteとカクヨムに上げる予定ですが、紙媒体で読みたいという方は、ぜひよろしくお願い致します。
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