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不登校の子が将来、幸せに生きられるために今、必要なことは?

子どもが不登校になり、心配になるのは将来のことです。

「この子、働くことできるのかな?」
「ちゃんと自立できるのだろうか?」
「一人で稼ぐことができるかな?」

学校という環境に馴染めない子が、果たして社会に出て行けるのだろうかと心配になりますよね。

他のフリースクールや不登校の子の話を聞いていると、社会に出てしんどくなってドロップアウトしてしまう子も少なくありません。

もちろん、多くの子たちは、自分なりの生き方を見つけて幸せに過ごしています。僕自身も不登校、引きこもりを経験していますが、楽しく生きています。

ただ、現状、幸せに生きられるかどうかって運の要素が強いのです。

たまたま良い環境だった。たまたま良い人に巡り会えた。みたいな感じ。

できれば、不登校である今の間に、幸せに生きられる確率を高めたいですよね?

今日は、その方法について書いていきます。

目指すのは、生きやすい人生

「自分らしく生きる」とか「好きなことをして生きる」などという言葉がありますが、それってすごく難しい。

そもそも、“自分らしい”ってなんでしょう? なんだかとても曖昧。

でも、こういう言葉ってすごーく甘美な響きなのです。

特に不登校の子たちっていうのは、学校行けないということで、一度挫折を経験しています。彼らは、みんなから人生出遅れているという感覚を持っています。

すると、一発逆転ホームランを狙いたくなるのです。

けれど、「やりたいことを見つける」って難しいのです。大学生でも、やりたいことがある子なんてほとんどいません。社会人ですら「これが私のやりたいことです」なんて言える人は、ほんの一握りでしょう。

それでも、不登校の子たちは、やりたいことを見つけたくなるのです。なぜかというと、今がとても生きづらいからです。

僕自身も中学、高校と、すごく生きづらさを感じていました。

人と一緒にいるのがしんどい。
自分の気持ちを誰にも分かってもらえない。
集団でいるのがツライ。

他の人たちが普通に出来ることが自分には出来ず、どうして自分はこんなにダメなのだろうと思いました。

人見知りの自分がイヤで必死に克服しようと思うも、なかなか難しい。

生きるのはどうしてこんなにもしんどいのだろうと、大学生の頃くらいまでずっと悩んでいました。

だからこそ、ラクに生きたいと思うのです。しんどくない人生を歩みたい。そのためには、やりたいことを見つければいいのだ。

そんなふうに不登校の子たちは、考えるのです。

不登校になる子の多くは、こだわりが強い、完璧主義、人の目を気にする、敏感……etc などという特徴を持っています。

思考のクセが強い子も多いですね。

子どもと接していると、「もっと柔軟に考えたらいいのに」「そんなに気にしなくてもいいのでは?」と思うこともあるでしょう。

僕は、不登校の子たちというのは、違う部族、民族だと思っています。

保護者のかたから「うちの子がなに考えているのかよく分からないのです」というお悩みをいただきますが、違う部族だから分からないのです。

一般的な日本の人たちと、不登校の民(たみ)では、考え方も捉え方も全然違うのです。

もちろん、一概に不登校の子をみんな「不登校の民」とカテゴライズしてしまうのは横暴でしょう。

けれど、違う部族だと考えると、子どもへの関わり方や育成方針も変わるのではないかと思うのです。

たとえば、レストランにいるスーツを着たサラリーマンが素手でカレーライスを食べていたらどう思いますか?

「え?」と思いますよね。でも、ターバンを巻いたヒゲを生やしたインド人が同じことをやっているとなんとも思わないでしょう。

「同じだ」と思うから、困惑するだけで、始めから「違うもの」として捉えると、ずいぶん見方も変わると思うのです。

不登校の民にとって、社会というものはとてもしんどいものです。社会とは、人との繋がりの中で成り立っています。

けれど、彼らは苦手なことが多い。

僕自身もそうです。人と関わるのが苦手。雑談が無理。飲み会が嫌い。誰かと一緒に仕事ができない。イヤなことは出来ない。などなど、クセがすごいのです。

アフリカのジャングルで暮らしている民族が、東京のビジネス街で生きていくのがしんどいように、不登校の民にとっても、社会で生きるというのはとてもつらいものがあります。

でも、大人の人たちはそのような生き方しか知らないために、不登校の民に「適応しろ」と言って、我慢を強いるのです。

かつて明治維新が起き、アイヌ民族に文化人としての生き方を強いたように。

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