鳥と優しき歌

鳥は風をうけて飛んでいた
水平線が広がる大きな海
陸地から離れた大きな青と青
 
水面に浮かぶ小さな姿
 
尾ひれをたまに揺らし
ぷかぷか
ゆらゆら
 
人の姿とも見れ
魚とも見れる
 
ぷかぷか
ゆらゆら
 
かすかな歌が聴こえてくる
 
機嫌の良い
優しい声
 
鳥はしばし旋回し
歌を聴いている
 
意味などわからない
その優しい音に包まれる
 
波の音
風の音
歌声
 
パシャン!



海の中に姿が消えたかと思うと


空中にジャンプ!



その姿は

柔らかな肢体と

微笑み

艶めかしさ



人であるはずもない鳥は


その姿が輝き

また水中へ潜る事だけを見ていた

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