個人事業主として開業してからの経験を書いておく16(確定申告)
今回は、国民の義務である納税の中で、年に一度必ずしないといけない納税行為、「確定申告」についてお話したいと思います。
1.サラリーマン時代にはあまり縁がなかった確定申告
毎年2月ごろになると、個人事業主はブルーになります。
なぜなら、、
確定申告をしなければならないからです。
確定申告とは、
1月から12月に得た収入の額に応じて所得税をいくら支払いますよ、と税務署に申告する手続き
のことです。
サラリーマン時代には、確定申告という言葉は知っていても、実際に手続きを行ったことのある人は少ないかもしれません。
なぜか。
サラリーマンとして稼いだ給与分の所得税の納付は、会社が代行してくれているからです。その所得税分は、毎月の給料から天引きされています。
天引き額は、だいたいその年の3-5月の3か月の収入から想定年収額を割り出し、毎月引いていきます。だいたいは多めに差し引かれています。
これを源泉徴収といいます。
そして、年末に年収が確定したら、天引きしすぎていた差額を12月の給料で還付します。これが年末調整なんですね。
このように、サラリーマンでいる間は、毎月天引きされているので所得税を意識することがなくなっていくのです。
とはいえ、確定申告を実際に行うケースもあります。
・給与所得以外の所得があった場合
株で利益を得た、土地の売却益が出た、会社からストックオプションをもらった、仮想通貨で利益が確定したなどですね。
この場合には、会社がやってくれた源泉徴収以外に納税する必要があるので、確定申告を自分でしなければいけません。
・医療費控除やふるさと納税を行った場合
この場合、課税対象の所得から金額を控除できるので、税金を還付してもらえる可能性があります。
・年収2000万円以上の場合
ここまで稼いた人は、自分で確定申告を行う必要があります(笑)
私の場合、前職の会社でストックオプションを頂けていたことと、医療費控除の控除をうけるために確定申告を行っていました。
なので、申告自体はどんなものか、多少の馴染みがありました。
2.確定申告時期と納付方法は?
申告期間は通常、2月16日~3月15日の間となっています。ただし、2020年(令和2年)、2021年(令和3年)は新型コロナウィルスの影響を勘案して、4月15日まで期間が延長されました。
所得税の納付方法は、国税庁のホームページによると、以下の5種類です。
① 振替納税を利用する。(自分の預貯金口座から振替)
② e-Taxで納付する。(インターネット経由で納付)
③ クレジットカードで納付する。
④ QRコードによりコンビニエンスストアで納付する。(納付できる金額は30万円以下)
⑤ 金融機関又は税務署の窓口で現金で納付する。
自分で確定申告を行った1年目は①を使いましたが、2年目からは税理士さんに確定申告の手続きをお願いしました。そこからは②になりましたね。
3.1年目は自分で確定申告した
開業1年目の確定申告は、自分でやってみました。最初はとにもかくにもなんでも自分で経験してみたかったからです。
今回は、以下でも書いたように、開業時に申請した、「青色申告」の書類を作成します。
青色申告は、作成しなければいけない書類が複雑になる分、特別控除が認められるなどの特典があります。
ただし、添付書類として複式簿記での帳簿を作成しないといけません。。
これ、手書きで作成となると、簿記の知識がない素人には到底手の出ないものです。
ところが、私が利用しているクラウド会計ソフト、Freeには確定申告の書類を作成してくれる機能あります。
メニューに出てくる質問に答えていく形で必要なデータを入力することで、すんなりと書類が完成してしまいました。
いやーーー、すごいですね、Freee。
ただ、見直してみたら入力ミスが何か所かあったりして、少々手間取りましたが、それでも自分ひとりで十分作成できました。
4.2年目から税理士さんと契約した
開業して1年目はとにもかくにも自分で青色申告を終えました。ひとえに、クラウド会計ソフト Freee のおかげですね。本当にFreeeすげー。
しかしですね、2年目からは税理士さんにお願いすることにしました。
なぜ税理士さんと契約することにしたのか。
それはですね。。。
仮想通貨の確定申告処理がわけわからんからです。。。
まあ、そんな多額の投資をしているわけではないんですがね。。
いろいろ調べまくって、ある程度「こう処理すればいい」というのはわかったのですが、仮想通貨についてはまだ法整備も整っていないし、どうやら税務署によって解釈が異なったりするらしいのです。
こんな状態なのに自分ひとり丸裸の状態で処理するわけにはいかないです。
申告ミスって後から追徴金をとられるのはほんとに痛いですからね。。
あと、今年度からいよいよ消費税の処理も出てきます。それらにそなえて、契約しようと思いました。
5.契約する税理士はどうやって選べばよいか
一番悩むのが、世にたくさんおられる税理士さんの中で、誰にお願いするかでした。
いろんな方の話を聞くと、結局は自分が思う経理処理の方向性や相性が重要だということでした。
あとは、ジャンルによって得意不得意もあるらしいですね。
いろんな方から紹介してあげるとおっしゃってくださいましたし、Freeeでも税理士さんの紹介制度があったりします。
私の場合ですが、いろいろ悩んだ結果、前職の大先輩が契約されている税理士さんにお願いすることにしました。
紹介してくださった大先輩は、今の私の働き方とほぼ同じということもあり、実際にお願いしていることも、自分がやってほしい事とほぼ同じだったので話がスムーズかなと思いました。
なんだかんだ、信頼できる人の紹介というのが結局は一番大事だったりしますね。
6.今回のまとめ
確定申告は、個人事業主にとって絶対に避けて通れない手続きです。
最初から税理士さんに依頼するというのでも構いませんが、できれば一度は自分で確定申告書を作成してみることをお奨めします。
そうすることで、納付のしくみがよく理解できますし、なによりも、私たちはこんなにも税金を納めているんだな、ということを肌で感じることができます。
所得税は、一括で納付する必要があります。だからますますその金額の多さを実感できるのです。
なんか、源泉徴収という方法は、サラリーマンが納税している意識をなくして確実に税金を確保する、うまい方法なんだなぁ、と個人事業主になってから理解しました。
税金の滞納だけは絶対に避けたほうがいいです。下手なローンや借金よりも、利息が高いですからね。
それではまた!
日々感謝 m(_ _)m