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ネットワンシステムズの利益水増し問題で行っていた「循環取引」について調べてみた
6月11日のことです。ふと流れていたテレビのニュースをを見たら、
ネットワンシステムズが140億円の利益水増し
というニュースをやっていました。
あぁ、、ネットワンよ。。
ネットワンシステムズは、私たちネットワーク業界では名の知れたシステムインテグレータです。
かつて企業ネットワークの構築といえばネットワンがいちばん活躍していました。
そんなネットワンが、こんなニュースで出てくるなんて。
本当に悲しい気持ちになってしまいました。
ところで、、
循環取引ってなに?
この取引の何が問題なの?
営業や会計といったことには本当に知見のないタカハマです。せっかくなのでこれを機に循環取引とはなにか調べてみました。
1.循環取引とは?
循環取引をしらべてみたところ、法律などで明確な定義をされているわけではないようです。コトバンクによれば、
「複数の企業が示し合わせ、商品の転売を繰り返すことで売り上げを計上する架空取引」
というものです。
たとえば5つの会社(A社、B社、C社、D社、E社)の担当が結託し、架空の製品を伝票上で売った事にするようです。
転売目的で、商品をそのままスルーで販売すること自体は違法ではないようなのですが、問題は、架空で「伝票上動かしたことにする」というのが問題なようです。
2.循環取引によって何をしようとしているのか?
ただ、この取引、さっきの図で見たら、A社は100万円で販売したものを最終的には120万円で買い戻すことになっているので、ただただ損じゃないか、と思えてしまいます。
にもかかわらず循環取引をなぜやるのかというと、大きくは以下の理由のようです。
・売上額をかさ増しする
・短期的に資金を調達する
会社の中で課されているノルマを達成しなければいけない、とかいろいろ理由はあるのでしょう。これ、取引先との間で示し合わせさえできれば、伝票の中だけで売上があげられるわけですから楽と言えば楽ですね。
なので、一度手を出してしまうと抜けられなくなってしまうんだろうなぁ、という気がします。
また、大企業ではあまりないかもしれませんが、現金が欲しいのに金融機関などでの借り入れができず、とにかく短期で現金を調達したいという場合にやることもありえますかね。
ただ、結果的に仕入れた資金よりも高額になって自分に戻ってくるわけですから、最終的には破綻してしまいそうな気がします。
ほかには、思いのほか損失が出てしまった業績不振を穴埋めするために行うといったケースもあるようです。(いわゆる粉飾決算というやつですね)
3.なぜ循環取引はやってはいけないのか?
売上額をかさ増しするということは、外部から見て成長している会社であるとか、それだけの売上がある会社であるという評価をされるわけですから、株価に有利に働くでしょうし、社債を発行したりする場合にも有利でしょう。
つまり、世間をだまして、実態よりも良い成績であると見せかける行為になるため、世間の判断を見誤らせてしまいます。
だから循環取引はやってはいけないのですね。
循環取引が発覚した場合には、金融商品取引法違反、証券取引法違反になります。
社会の信用が著しく損なわれるだけでなく、悪質な上場企業に関しては、場合によっては上場廃止なんてこともあるようです。
また、詐欺罪で訴えられる可能性もあるとか。
4.まとめ
ネットワンのニュースをきっかけにして循環取引のことを調べてみました。
世の中楽して売り上げを上げるといったような行為は、当然ですが認められないわけですね。
ただ、循環取引って、社内からの告発とかでなければ発見するのはすごく難しいんじゃないかという気がします。
関係している会社が複数社になったらなおさらですね。
いずれにしても、まっとうな営業行為で売り上げはあげなきゃいけないですね。
またひとつ勉強になりました。
それではまた!
日々感謝 m(_ _)m