ゼロ地点
あるヨガの教室で開催されている全4回、計21hかけて身体の基礎を学べるコースの受講を始め、本日が1回目のクラスだった。
オンラインで、骨盤、背骨、股関節の仕組みを人体模型を使いながら学ぶ。小学校の理科室で遠目に見た記憶しかない人体模型を見ながら、改めて人の骨の作りを学ぶと、わりと緻密な作りだなぁ、と他人事のように面白かった。
その中で、それぞれの骨の位置としての“ゼロ地点”を学ぶ。つまり、中立な、ニュートラルな、一番身体に負担が少ない箇所だ。
ゼロ地点を保てるように立ったり座ったり、ポーズを取ったりしてみると、どこか身体が力む。この25年間生きてきた中でじりじりと身体を歪ませてしまったことを実感しながら、身体に負担の少ないゼロ地点に近づけるように身体をほぐし探るという時間を過ごした。
まだまだ25年間かけて形成された身体の歪みはしぶとく、肩凝りも反り腰もしんどく当分治りそうにないけれど、負担のない姿勢を知っていることは、このしんどさをいつか解放できるのだと、未来に希望が持てて少し安心した。
こうした“ゼロ地点”の存在を知ることは大切だと思う。生まれてから、毎日何かを食べ、動き、見て、聞いて、触って様々なことを経験する。その中で、その時の身体が楽な方向へ歪んでいくのとと同時に、心も影響される。良い影響を受けることもあれば、悪い影響を受けて心が歪むこともある。
知らず知らずのうちに受けた影響はすぐにまっさらにできることもなくて、何年も付き合っていかないといけないことではあるけれど、身体の作りと同様に、精神としても“ゼロ地点”として快適な、負担が少なくいられる場所があるはずである。
生まれた時の状態に戻ることは決してできないけれど、今まで自分が背負ってきた負担の重いものは何かを棚卸しして、なるべく身軽に、中立に、ニュートラルに生きられるように日々考えることは、どこか生き方を軽くしてくれるように思うのだった。
私たちはゼロから始まっていて、全て生きてきた中で積み重ねてきたものだから、たまには戻ることを考えてもいいのかも、と思った土曜日🍁