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短編小説 『地獄旅行』

一度でいいから、地獄に行ってみたい。

ただ、私は地獄に行ってから、帰ってきたい。
そして、体験した事をみんなに教えてあげたい。

地獄への行き方はどうやら二つあるそうだ。

一つ目が、死んで地獄に行って、帰るときに生き返るという方法だ。

そして二つ目が、死んだふりをするという方法だ。

私は迷わずに、死んだふりをした。

そうして、死んだふりをしようと思った時には、もう地獄に来ていた。

一瞬の出来事とはまさにこのこと。

しかし、地獄に着いてすぐに、私は疑問に思った。

なぜなら、私たちが知っている地獄はそこにはなかったからだ。

鬼がいたり、火山があったり

閻魔大王だっていない。

ひどいし仕打ちをされている者もいないのだ。

辺りは何もない。

草も葉もない。

空もない。

場所を認識する事さえできない。

真っ暗で何も見えないし、何も聞こえない。

匂いもしないし、もうよくわからない。

正直私は怖かった。

地獄に行きたいなんて願わなければよかった。

皆の為を思って来たとかいうのは本当は嘘なのだ。

ただの私の好奇心だ。

それもこれも誰のせいでもなく私のせいなのだ。

もう諦めた。

そして、目を閉じるか開けるかをしていると、ふいに光が混んで差してきた。

そうして、私は目を閉じているということがわかったのだ。

目を開くと私は布団に中にいた。

どうやら眠っていたようだ。

しかも毛布を頭から被っている。

そうして、私は二度目の眠りについた。

*****

ゆーまるです!

寝るときの感覚って不思議ですよね。

気が付くと寝ていて、起きたことに気が付く。

意識が途切れる瞬間はどんな感じなのだろうと思って、検証してみようにも、気が付くと寝ていたということに気が付く。

意識がなくなるとむろん考えること思うこと、何も出来なくなるので、意識がなくなる瞬間なんてものはないのではないか。

そんなことを昨日寝る前に考えていました。

それが言いたくて、適当に話を考えてみました。

今日は以上です。

それでは、また明日










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