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歩くということ1 足音コンピによせて
歩くということはなんだろう。 辞書的に言えば「足を交互に前へ出して移動すること」あるいは「両足で地面に触れながら進むこと」などと説明されるかもしれない。
しかし例えば「トレッドミル上で歩く」場合は身体は歩く動作をしていても空間的には位置はほとんど変わらない。またVR上では歩くという動作の空間では位置は変わらず、VR上では位置が変わっていく。
「歩く」と「走る」を考える。歩く、歩行というのは「両足が交互に地面と接触し、常に片足以上が地面に触れている運動」と説明されることが多い。一方で走るというのは両足が地面から離れる瞬間がある点で異なると説明されることが多い。
>競歩競技の歩型には以下2つの定義が定められている。
>常にどちらかの足が地面に接していること(両方の足が地面から離れると、ロス・オブ・コンタクトという反則。以前はリフティングという名称だった)。
>前脚は接地の瞬間から地面と垂直になるまで膝を伸ばすこと(曲がるとベント・ニーという反則)。
ロス・オブ・コンタクトのような歩き方動きについての話題に関して馬の歩様が思い浮かぶ。
馬がどのように走るのかを動画で撮影したものでこれがのちに映画などに発展していく。
>この写真は、クロノフォトグラフィー(英語版)の最初の例となった。クロノフォトグラフィーとは、 時間の経過を写真で記録する初期の手法で、主に科学的研究のために運動の様子を記録するのに使われた。これが後に映画へと発展することになる。
>写真には、疾走中の馬の4本の脚が全て地面から離れている所が写っていた。
歩行を考える時、二足歩行なのだろうかと考えると色々話題が浮かぶ。
スフィンクスの謎かけではこれが問いとして出される。
>フェキオン山のスフィンクスが通りかかる人間に問いかけたという「朝は四本足、昼は二本足、夕は三本足。この生き物は何か?」というなぞなぞは世界的に有名である。答えられなかった者はスフィンクスに食い殺されたそうだが、ある旅人(オイディプス)が正解を答えるとスフィンクスは崖から身を投げたという。このなぞなぞの答えは「人間」。赤ん坊の頃は四つん這い、やがて二本足で立つようになるが、老人になると杖を突くので三本足になる、というわけである。
>このなぞなぞでの「朝」「昼」「夜」は人間の一生を一日に例えた比喩的表現である。一部の間では「朝も昼も夜も赤ん坊は4本足、その後は2本足、その後は3本足」という解釈も出てきている。同型のなぞなぞでは「最初は4本、次は2本、最後は3本」となっている場合が多い。
スフィンクスの謎かけでも出てくる杖というのは元々は歩行支援器具として「歩行を助ける」道具として古代から広く利用されてきた。が同時にある種、権威・威厳・神聖さを表すシンボルとして用いられる例も多くある。例えば魔法の杖などは歩行支援だけではない象徴的価値を持っている。
例えばギリシア神話の医神アスクレピオスは、杖に巻き付く一匹の蛇のシンボルでこれは現代でも医療の象徴として世界的に認知され、医師会や医療関連機関のエンブレムなどに用いられている。アスクレピオスの杖には一本の蛇が絡みついており、これが医療のシンボルとして現代まで受け継がれている。なぜ蛇なのか? 蛇は脱皮を繰り返して再生する性質から、古代において再生・治癒・不死などを象徴する動物と考えられておりまた、多くの神話で蛇は薬や毒と結びつき、医術や秘薬のイメージを伴う。
近代ヨーロッパでは、特に18~19世紀にステッキが紳士のファッションアイテムとして流行した。当時の欧州やアメリカの都市部では、男性が外出の際にステッキを手に持つのがエチケットのように扱われ、装飾的な握りが施された高級ステッキも多く作られた。これは歩行補助というより、ファッションや社会的地位の演出の道具となっており、最初の機能(歩きのサポート)を逸脱した象徴的意味が強まった例の一つ。
また杖が身体を支えるという方法ではなく、サポート器具としての側面を持つ例として白杖があげられる。
>白杖の主な役割は、
>白杖を持つ者が視覚障害者であることをまわりの人に周知させ、
歩行に必要な路面の情報を収集し、
障害物や段差などを検知し危険から身を守ること、
の3つである。
白杖は「視覚障害者が安全に移動するための直接的な補助具」であると同時に、「周囲に対して視覚障害の存在を伝えるシンボル」という二つの主要な機能を担っている。ある種直接的な機能とともにアスクレピオスの杖のようなシンボル性も持っている。
>ヘルプマークは、東京都福祉保健局により2012年(平成24年)に作成されたピクトグラムである。義足や人工関節を使用している患者、内部障害や難病の患者、または妊娠初期の女性など、援助や配慮を必要としていることが外見では分からない人々が、周りに配慮を必要なことを知らせることで援助を得やすくなるよう作成された。
移動の要素。多くの人が直観的に「歩く」と言うとき、「ある地点から別の地点へ身体位置を変化させる」ことを前提にする。では、トレッドミルの上で歩いているときは身体の内部感覚としては歩きだが、空間座標としては同じ場所にとどまる。
トレッドミルの歴史を遡ると元々、刑務所からスタートする。囚人が歩くことで動力を取り出して水車を動かしたりといった動力装置として始まる。
元々は刑務所から始まったと言え、動力を活用する装置だったがその後、懲罰器具の側面を持ち始める。
>アメリカでは1824年にトレッドミルの使い方が見直され、ニューヨーク刑務所護衛官のジェームズ・ハーディ氏は、トレッドミルを「厳しさではなく単調な運動が続くことにより恐怖を構成する器具」と定め、ハメを外した収容者を罰するための器具として使われるようになりました。
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