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#JSL児童生徒
【放課後日本語クラスから⑥】『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』から受け取ったメッセージ
こんにちは。公立高校で日本語指導員をしている、くすのきと申します。
先日、京都アニメーション制作のアニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』特別編集版のTV放送がありました。
いまさら言うまでもない名作アニメですが、今回私は、自分がいま関わっている海外ルーツの高校生と、ドール(手紙の代筆者)として生きるヴァイオレットを重ね合わせながら観たことで、少し感じたことがありました。
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劇中には数々
【放課後日本語クラスから⑤】どうしてる? JSL高校生の漢字学習
こんにちは。公立高校で日本語指導員をしている、くすのきと申します。
高校では2学期の中間試験が終わったところです。生徒たちはうまく切り抜けることができたでしょうか。
定期試験は高校生であれば誰もか乗り越えなければならない試練。とはいえ、海外ルーツの生徒たちは日本語で試験に解答し、進級できるだけの成績を取らなければなりません。
その定期試験の重圧をとりあえずは降ろした今、生徒たちはきっと大きな
【放課後日本語クラスから④】思いがけないから言葉は響く
こんにちは。公立高校で日本語指導員をしている、くすのきと申します。
高校では、2学期の中間試験を控えた季節となりました。
放課後日本語クラスは、あくまで生徒が自主的に参加する、放課後に特別に設けられたクラスという位置づけです。単位になったり成績がつく正規授業ではないため、試験前1週間と試験本番の合わせて約2週間、クラスはお休みになります。
10月にようやく新年度を迎え、つい先日、授業を
【放課後日本語クラスから③】失敗したらリベンジすればいい
こんにちは。公立高校で日本語指導員をしている、くすのきと申します。
10月に入って、ようやく本格的に今年度の授業が始まりました。ほぼ半年の待機期間を経て開始した放課後日本語クラス。私は前のめりな期待感をいっぱい抱えて、初日の授業を迎えました。
しかしその日の帰路、私の頭は混乱していました。
果たして今終えた授業は、自分が思い描いていた授業だったのか。 何かがちぐはぐな感じ。期待していた
【放課後日本語クラスから②】彼らは〈欠けた〉存在なのか
こんにちは。公立高校で日本語指導員をしている、くすのきと申します。
前回の記事のなかで、私はある日本語教師の学習会でのエピソードを書きました。
自分らしさを自由に表現して周囲の人々と交流し、幸せに生きるためには、母語の力が欠かせないこと。そして母語で考え、書き、話すことの大切さについて、私には想像力が足りなかったのでは。
そのことに気づかされたという、お恥ずかしいお話です。
この体
【放課後日本語クラスから】初めまして!海外ルーツの高校1年生
はじめまして。公立高校で日本語指導員の仕事をしている、くすのきと申します。
日本語指導員。
日本語教師の方でも、少し耳慣れない職名ではないでしょうか? 私自身、自分が関わるまではほとんど耳にしたことがなく、契約書に職名がそのように記されているのを見て、自分が携わることになった仕事がそう呼ばれているのを、初めて知ったぐらいです。
日本語指導員とは、ごく簡単にいえば、日本語力が不足している