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ただいま家出中#007 世の中にはいろんな人がいることを丹波篠山は教えてくれた。

神戸・灘の次は、コリビングサービスを使わなければ訪れることもないだろう丹波篠山に滞在することにした。灘からは電車とバスで2時間ほどかかる。前情報は全くなく、のんびり過ごせればよしということだけで選んだような場所だ。

古民家をリノベーションした趣がある宿だ。土間があって、親の実家のような雰囲気だった。しかし、用意されていた部屋は狭い!座敷牢のような部屋で、寝る時以外はここにいたくない空間。

共有スペースとして使える居間があるので、昼間はそこで過ごすことにした。同じタイミングで滞在していたのは若者のグループが1組。彼らは広い部屋に滞在していたようで、ほとんど接点がなく、しかも1泊で帰っていった。

もう一人、40歳程の男性が大阪から仕事で滞在しているという。この人がかなり話し好きで、自ら自分の境遇をあれこれと話し出す。しかもこの先いいことが起きないんじゃないかと思うような話ばかり。悪い人ではなさそうだし、話し方が面白いので、ちょっと話を振ると何倍もの話題が変えてくる。自分でもわかっているようだし、本気で生き方を見直したほうがいいよと思いつつ、そんな忠告をするような立場ではないので聞き役に徹した。そして、丹波篠山の記憶はこの人の印象とともに残ることになった。

滞在中は篠山城近辺をぶらっとしたが、もう少し刺激があるものはないかと探してみると、八上城という山城の跡があるのを見つけたので、早速ジョギングついでに行ってみることにした。

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宿からは若干離れていたけど、八上城跡は篠山の街が見下ろせるいい景色だった。頂上から登ってきた道とは違う道を行ってみようと思い、反対側に降りる道を選んでみた。降り始めると登りより若干長い?周りが次第に鬱蒼としてきたと思ったら、雨が降り始めた。さっきまではいい天気だったのに。しかも何となく踏み跡も怪しい感じがしてくる。不安になりながら1つひとつ確認してやっと下山。雨に濡れながら宿にたどり着くと、陽がさしてくるという、これまた記憶に残るジョギングとなった。

丹波篠山は他では体験できないミステリーエリアなのかもしれない。

丹波篠山で滞在したのはADDressの拠点、丹波篠山A邸。宿全体の雰囲気はいいし、他の部屋を覗かせてもらうとかなりハイクラスの設え。でもADDress用の部屋は息が詰まるような狭さ。しかも併設する飲食店のトイレと隣り合った部屋で、壁が薄いせいか音がまる聞こえ。他の部屋に泊まれなかぎりもう行かないな。

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