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嫌だと思っていても忘れられないもの

看護師として働いてきて、よく目にしていた通販雑誌がある。
医療系の物がたくさん載っているアンファミエという雑誌。昔は今と違い田舎の方にすんでいて、医療用品を買うのは通販くらいしかなかったので職場でもみんなで愛読していた。

だから私の周りも知っている人が多い会社なのだが、そのサイトのコラム記事を書かせていただき、先日実際に載っているものをみた。
何と言ったらいいのか、昔から知っている会社のサイトに自分が書いた記事。自分のプロフィール。まるで自分じゃないようだ。もちろん修正をかさね先生の力による部分も大きいが、なんというか感動した。
なのでここにもリンクを載せてみる。

https://www.infirmiere.co.jp/shop/secure/column_91.aspx?utm_source=facebook&utm_medium=social&utm_content=fb01&utm_campaign=nursefb_20210310


書いてから時間も経過し、どういう風に書いたらよいか悩みながら書き上げたものなので、内容の記憶があいまいになっていた。なので、実際に載った記事を改めて読んでみて、なんだかなぁ。という気分があがってきた。

このところ看護師というものについて、「本業が向いてない。」「しんどい。」「早く帰りたい。」「なんでこんなことやってんだろ。」「楽しいことやりたい。」なんていうネガティブ用語100%だった私。

自分の書いたコラムはその時の気持ちを忠実に思い出しながら書いていたので嘘は書いていないし飾ったつもりもない。そんな中に、今の自分とは別人で看護師を楽しいと思っていた時の自分を見つけた。仕事として記事をあげるまでは、よいものを。わかりやすく。もっと知ってほしい。なんて気持ちでライターとしての仕事を楽しみながら書いていたので、今の仕事に対するモチベーションは横に置いていたのだ。

だかろこそ、当時の自分が書いたようなもの。あたらめてその時の自分と対面したような気分となり、「本当にたのしかったよね。しんどかったけど、充実してたよね。」と話しかけたくなった。

現実問題、今はやめたくて仕方ない。向いてないとも思っている。前に書いた記事でも言ったが、こういう時に限って揺さぶるような縁が巡ってくる。
だからこそこの仕事をなかなかやめられずここまで来てしまったのだろう。


新人だったころ、母親ぐらい先輩の看護師が言っていた。
「この仕事はね。嫌だ、疲れた、辞めたいと思ってやめるんだけど。しばらくするとまたやりたくなるのよ。なんだか麻薬みたいだわ。」その当時は、なんてたとえだよ。と驚いただけで言葉の意味は共感できなかったが、今では少しわかる気がする。

辞めたい、しんどいと思いつつ、長くやってきたもので忘れられないものが多すぎる。それらを抱えて進んでいくしかないのかな。悩ましい。


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