【コラム1】ChatGPTで良い文章を書くための3つの要素
ChatGPTを使っても簡単に文章は書けません
おそらくChatGPTを使いたいと思っている方の多くが、文章を簡単に生成したいと思っているのではないでしょうか。
現実をお伝えすると、ChatGPTで文章を簡単に書くことは困難です。
例えば、以下のようなプロンプトで生成されたブログ記事が面白いものになるでしょうか。
以下の{テーマ}について、3000文字程度のブログを書いてください。
{テーマ}: AI活用方法
ここまでマガジンを読んでくださったあなたは、このプロンプトで生成される文章は面白みのない文章になることが分かるでしょう。
私はこのようなプロンプト一発で作成される文章に価値はないとはっきり言い切ります。
なぜプロンプト一発で作成した文章は面白みが欠けるのでしょうか?
それは、以下で説明する3つの要素が無いからです。
本コラムでは、ChatGPTに良い文章を書かせるために必要な3つの要素を紹介します。
ChatGPTに良い文章を書かせるために必要な3つの要素
一次情報
ひとつめの要素は、「筆者の一次情報」です。
筆者の一次情報とは、知識・経験・意見のようなその人にしか書けない内容のことを言います。
読者は筆者の一次情報を求めており、一般論だけが書かれた文章を読みたいとは思いません。
例えば飲食店を紹介する記事において、ある人にとっては以下のような情報が入っていると喜ばれると思いませんか?
・低価格で満腹になれる
・デート向きである
・子連れOK
なぜこのような情報が入っている文章が好まれるのかというと、読者は、筆者が実際に感じた生の情報を欲しがっているからです。
「AI活用方法」という記事で求められるのは、「AIはとても便利で、様々な業界に活用できます」という文章ではなく、「ChatGPTとこんな会話をすることで転職の軸を見出すことができた」という一次情報です。
一次情報をインプットする方法は、『【第4章】情報インプットツールとして活用しよう!』で紹介しています。
AIで文章を作成する際のポイントはAIに意見を言わせないことです。
文章フォーマット
ふたつめの要素は「文章フォーマット」です。
フレームワークと言い換えても構いません。
最初に紹介したプロンプトで生成される文章が読みたいと思われない理由は、メディア記事としてのフォーマットに即していないからです。
単に「記事を書いてください」という指示では、何となく手順や時系列に沿って情報を並べただけの文章が生成されてしまいます。
メディア記事で求められるのは、読者の注意を引きつけ、離脱率を下げる文章構造です。
たとえばメディア記事は
・導入
・本文(見出しごとに複数の小見出し)
・まとめ
といったようなフォーマットが求められます。
ChatGPTにフォーマットを伝えずに文章を生成させることは、メディア向けの文章作成には向いていません。
つまり、文章を書く際には、掲載メディアに関する知識が必要になります。
時々「ChatGPTを使えば初心者でもブログで稼げる」と発信している方がいますが、ブログで稼ぐにはブログの勉強が必要になります。
確認&修正する能力
最後の要素は、最終チェックができる「文章力」です。
結局、ChatGPTは現時点で完璧な文章を出力することができません。
どんなに一次情報やフォーマットの指定を与えても、どこかAIっぽい、いわゆる「不気味の谷」のような違和感を覚える文章が生成されるでしょう。
そんな時、最終的に我々が文章に手を加える必要があります。
「結局人の手かよ」と思われるかもしれませんが、そのひと手間をかけられるかどうかが読まれる文章と読まれない文章の分岐点と言っても過言ではありません。
良い文章を書くには、良い文章が何なのかを勉強する必要があります。
ChatGPTはユーザーの能力以上の出力をすることはできません。
本記事はマガジン『ITエンジニアが教える!ChatGPTの教科書』にて連載しています。
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