北鎌倉を歩く~2つの切り通しを歩く~
夏らしい青々とした空の6月中旬。自分は北鎌倉を歩くことにした。散歩の目的は、2つの切り通しを歩くこと。
それは、明月院の切り通しと大船の切り通し。
ちなみに切り通しとは、山や丘を部分的に切り拓いて作った、その名の通り山を道のこと。
駅に着いたのは8時頃。明月院の前を通って明月院切り通しを経由して大船の切り通しへ行き、大船駅に帰る予定だ。
あわよくば、明月院を訪れてあじさいもみてやろうと企んでいたが、明月院を舐めていた。入場前の8時半頃に着いたとき、すでに長蛇の列ができていた。50人はいるだろうか。
恐るべし、明月院。
訪れるときは、混雑を覚悟で行く必要があるようだ。
明月院は諦め、ここを通り過ぎて5分ほど歩くと目的の明月院切り通しに辿りつく。この通りは初見ではわかりづらく、実際自分も通り過ぎて5分ほど歩き続けていた。
Google Map がなければ絶対に見つけられなかった自信がある。仕事柄googleには足を向けて寝れないほどお世話になっているが、今日の趣味の時間もgoogleに救われている。ありがとう、google
ちなみに、中央の草のところが入り口です。
そんなこんなで切り通しに入ると、雰囲気が一変する。細いコンクリートの生活道路から、未舗装の山道へ。文明から、一瞬で未開へ。
このギャップが、たまらない。
歩いている最中は、ずっと不安が襲ってくる。
聞いたことない鳥の声がする、どれくらいこの山道は続くのか?
その分、道が開けたときの嬉しさはとても大きい。
この先さらに進むと六国見山に続くらしい。大船の切り通しも行きたいので、また今度に取っておく。
(もしかして、六国見山までの道が明月院切り通しだった?)
次の目的地である、大船の切り通しに向かって歩を進める。
20分ほど歩くと、今度は大船の切り通しに辿りつく。ここの入口もわかりにくいところにある。
トンネルの伸びる方向に視野がいってしまい、トンネル横の道を認識できなかった。そのせいで、このトンネルが大船の切り通しと勘違いして帰るところだった。(そんな昔話ありましたね、)
みよ、この自然を。
側面の壁は人工的に切り開いた感じを醸しつつ、使われなくなって自然に支配されたもの寂しい感じ。
両側を岩で囲まれた細い道という驚き・もの珍しさを味わえる。加えて、足を踏み入れた途端に広がる静寂も興味深い。数十m先ののどかな家々と、切り通しに足を踏み入れた瞬間の静けさと。
このギャップが非常におもしろい。
異様にも思える道に響く鳥の声を聞きつつ、1000年前の重要道路が、今はもう役目を終え独特の寂しさを醸し出している。