Fundsで実施してきた社内勉強会(オンライン読書会)の振り返り
Funds のプロダクト開発部では、2020年の初頭より約1年間、「データ指向アプリケーションデザイン」の読書会を実施してきました。
この読書会もようやく最後まで読み終わり、振り返りの機会と今後の勉強会をどうしようか?という話をしたので、チーム内向けのまとめも兼ねつつ今回はこの振り返りで話したことをご紹介したいと思います。
これまでの読書会の実施形式
これまでの「データ指向アプリケーションデザイン」読書会は、次のような形で実施してきました。
各章ごとに事前に担当者を決めておき、勉強会までに担当者が各章の内容をまとめます。内容のまとめ方は自由で、担当者がスライドにまとめることもあれば、Google Docs や Kibela などにまとめるケースもありました。
データ指向アプリケーションデザインは章にもよりますが、各章が50-60ページほどで構成されるので、各章ごと2回に分けて実施しました。基本的には章の担当となった人が発表者となり、残りの参加者は聞き手となって話を聞いたり、関連する話をしていく形式です。
最初の数回はみんながオフィスに集まり実施する形としていましたが、新型コロナウイルスの情勢で全社的にも原則リモートワークという方針に変わったため、途中からはZOOM上でのオンラインでの実施に移行しました。
振り返りの実施にあたり
ようやく最後の章が終わったので、次に読む本はどうしようか、という話に始まり、振り返りと次に読む本の検討をしてみることになりました。
事前にKPT(Keep, Problem, Try)のフォーマットで意見を募るとともに、次に読みたい書籍について、書籍の候補を出してもらいました。
よかった点
まずよかった点としては、次のような点が挙がりました。
・普段に読まない本に取り組むことで、各章において新鮮な内容に触れることができた。
・自分が担当した回や、事前準備ができた回は学びになった。
・最後まで完走することができた。
データ指向アプリケーションデザインは1人でも通読できる本ではありますが、全章あわせて600ページほどあり、最後まで読み切るのはなかなかに骨が折れる本でもあると思います。
1人ではこうした本になかなか手を出しづらいような人であっても、このような勉強会を通じて読むことができた点には、価値があったのではないかと考えています。
課題や改善点など
課題や改善点としては、次のような話が挙がりました。
・オンライン形式での読書会は、発表担当以外の人が聞くだけになってしまうことが多かった。
・1回の分量が多すぎた。
・トピックが特定の分野に偏っていた。
・担当となったときの事前準備が大変だった。
オンライン形式は、担当者(話す人)とそれ以外(聞き手)という構造になりがちです。また勉強会を始めた当初は5人ほどだった参加者も、チームメンバーが増える中、最終的には10人前後のメンバーで実施するようになり、人数が増えてきたことも、担当者以外の人が聞くだけになってしまった要因なのではないかなと考えています。
トピックについては、フロントエンド・バックエンド・SRE・コーポレートITなどメインで関わる領域も多様であることに加え、プログラミングやアルゴリズムに関心の強い人もいれば、セキュリティに関心の強い人もいるなど、人それぞれ関心の強い分野に差異があるように感じられました。
これからの勉強会をどうするか?
さて課題とあわせて、今後の勉強会をどうしていくかという話をしていきました。以下に書ききれていない点もありますが、おおよそ上記のような話が挙げられました。
・読書会形式を続けるなら、1回の分量を減らし、発表とディスカッションの時間に分ける。
・参加型のコンテンツがあるとよい(課題をみんなで解く、ワークショップを実施する、etc.)。
・各自読みたい本も1つに限らずさまざまなので、興味・関心のあるグループごとに分かれて少人数で実施してもよいのでは。
・題材として、書籍ではなく論文を読むのはどうか。
・各自が最近興味のあるトピックを話してみるのはどうか。
・参加するのであれば楽しめるものがよい。
当初は読書会形式の継続を想定し、次に読みたい本の候補も提案してもらっていましたが、必ずしも読書会が望ましい形式というわけではなさそうでした。
ざっくばらんに話をしていった結果、少人数で社内部活動的に勉強会をやってみるとよいのではないか?という意見になり、ゆるっと次の形式でトライしてみることになりました。
・関心を持っている人がテーマを提案し、提案者以外にも関心のある人がいれば、その人達で興味のあるテーマについて勉強会を開催する(コンテンツは自由)
・勉強会を実施することはチーム内で共有し、参加したい人には誰でも参加できる機会を提供する。
・任意参加でOK。興味のないテーマについて、ほかの人が参加しているからという理由で無理に参加する必要はない。
端的に言えば、関心のあるトピックスについて、自由に勉強会やってみるという形式です。
うまくいくかどうかはしばらく続けてみないとわからないのですが、この試みが結果的にうまくいったかどうかは、別の機会にお話したいと思います。