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こんなふうに死にたい 斎藤一

斎藤一,藤田五郎

こんなふうに死にたいというモデルがある。斎藤一。新撰組最後の剣客。明治では藤田五郎と名乗った。

藤田五郎の臨終の模様を,「本当の話」として藤田實は次のように記す。
「祖父はどういうわけか,自宅の床の間の上に坐って,正座して亡くなったのです」

斎藤一 新撰組最後の剣客

他の本でも同様の最後の姿がもうすこし詳しく描かれている。それによると,斎藤一は,坐禅を組みながら最後を迎えると言い,家族に抱えられながら座敷に向かう。痰がでるので,それを家族にとってもらいながら,坐禅を組み,そして,息を引き取る。

僕はこういうふうに死にたい。何に憧れるか?

喉が痰で苦しい。それを家族が取る。見苦しい。けれども,見苦しくとも,最後,自分は坐って死ぬ。どんなに格好が悪くとも,死にものぐるいで,自分のしたいように生きる。そして,それを最後まで家族が支えてくれる。

何に憧れるか?

それは最後まで自分らしくあろうともがく姿に憧れる。死ぬまでは生きている。生きている限りは生きたいように生きたい。


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