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[ 遺跡 ] 作山古墳(岡山県総社市)

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作山古墳

住所

〒719-1124 岡山県総社市三須

電話番号

0866-92-8277

古墳のすぐそばに大きな無料駐車場があります。総社市中心地から県道272号を走っていると,左手に森が見えてきますが,それが作山古墳です。右手に焼肉屋さんがある交差で左折して真っ直ぐ行くと駐車場が現れます。

感想

作山古墳は古墳時代の5世紀中頃に作られた古墳です。全国で10番目の大きさです。以前は7番目だったと記憶しているのですが,3つランクが下がったようです。

岡山市の造山古墳,赤磐市の両宮山古墳と合わせて「吉備の三大古墳」と呼ばれています。立ち入りができ,古墳の上まで登ることができます。

写真1. 古墳のうえを歩く

古墳というと,装飾品や石などを盗んでいく者がありますが,この作山古墳はそうした被害を受けていないといいます。埋葬施設もそうですし,埋葬者などもまだ地中に眠っているのかもしれません。古墳が完成した当時は石が敷き詰められ,500体ほどの埴輪が整然と並んでいたと言います。平野のなかに282メートルものの墓。想像してみると,身震いがします。荘厳な景色だったことでしょう。

2025年度から6年間にわたって発掘調査を行うことが決まっています。調査指導委員会の委員長には,宇垣匡雅・元県古代吉備文化財センター所長が選出されています。調査結果は,2032年度以降の保存活用に活かされるということです。

当時の様子に復元する,公園のように整備するなど観光資源として活用するのも,もちろんよいことです。しかし,なんといいっても,どなたかの墓であるわけですから,墓の性格をたもった整備が望ましいのではないかと思います。

できましたら,調査の結果,わかったこととわからないことを明確にして,わかったことを土台にわからないことを古代のひとびとの暮らしや政治状況などに関するミステリーとして提示してほしいなと思います。それがひとびとのインスピレーションを刺激して,ある場合には古代の研究へ,ある場合には小説へ,ある場合にはというふうにして,歴史が引き継がれていくようなものをつくりだしてほしいと思います。

関心を持たれた方へ

調査指導委員会の委員長,宇垣匡雅さんの著作です。

  • 宇垣 匡雅 (著)「楯築遺跡: 吉備に築かれた弥生時代最大の墳丘墓 (4) 」(同成社) [Amazon]

  • 宇垣 匡雅 (著)「両宮山古墳 (日本の遺跡 14)」(同成社) [Amazon]

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