[ 算数 ] 流水算の解き方 (1)
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問題
川沿いに,36km はなれた A 町とB町があります。ある船がA町とB町を往復するのに,下りは2時間,上りは3時間かかりりました。
(1)この川の流れは時速何kmですか。
(2)船の静水時の速さは時速何kmですか。
解答
船の速さは下りと上りではどちらが速いですか。
下りですね。なぜなら,川の流れの分,船が速く進むからです。一方,上りは,川の流れに逆らって進むことになるので,川の流れの分船の速さが遅くなります。
ここで船自体の速さを◼︎とします。川の流れを◻︎とします。すると,下りと上りの速さは次のようにあらわすことができます。
$$
下りの速さ= ◼︎+◻︎
$$
$$
上りの速さ= ◼︎-◻︎
$$
どうですか。文章で関係を書くよりも,文字で書いたほうが簡単になりますね。
さて,わたしたちが求めるのは川の流れ◻︎です。求めていきましょう。
まず下りの速さと上りの速さを計算します。速さは進んだ距離をかかった時間で割れば計算できます。36km の距離を下りでは2時間かかったということは,
$${\frac{36}{2}=18}$$,時速 18km,18 km/h です。上りでは3時間かかったということは,$${\frac{36}{3}=12}$$,時速 12km,12 km/h です。ではこの数字を上の式に当てはまめてみましょう。
$$
18= ◼︎+◻︎
$$
$$
12= ◼︎-◻︎
$$
◼︎は静水時(水の流れがない時のこと)の船の速さです。水の流れのある下りでは◻︎の分だけはやくなって,上りでは◻︎の分だけおそくなっているわけです。
下りと上りの速さの差を考える
ここで下りと上りの速さの差を考えましょう。この差は何をあらわしているでしょう。そうですね,流水によって速くなったり,遅くなったりした分が含まれているわけです。つまり,流水の速さの2倍分がこの差となっています。ここ,わかりますか?
下りと上りの速さの差は 6 km/h ですから,その2分の1が川の流れになります。$${\frac{6}{2}=3}$$で川の流れは 3km/h であることがわかりました。
これがわかれば,静水時の船の速さは上の式を使えば,すぐでますね。答えは,15km/h です。
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Z会指導部 (編集)「Z会中学受験シリーズ 入試算数の基礎30」(Z会)
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