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[ 日本書紀を読んでみる ] (6) 保食神

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概要 宇治谷孟「日本書紀」(講談社学術文庫)を読みとおすことを目的にしています。すこしずつ読んだ内容を,簡潔にまとめ,読者と共有していきます。間違いがあれば,コメント欄で教えてください。

目的

一緒に,宇治谷孟「日本書紀」(講談社学術文庫)を読みとおしましょう。

保食神

天照大神が天上に上り,月夜見尊に命じた。

「葦原中国には保食神がおられる。行って,様子をみてきなさい」

月夜見尊は葦原中津国に降り立って、保食神のもとを訪ねた。保食神が首を陸に向ける。すると,保食神のロから米の飯が出てくる。海に口を向けると,大小の魚が出てくる。山に向けると,動物たちが出てくる。そららを集めて,多くの机の上にのせて月夜見尊をもてなした。

しかし,月夜見尊は怒っていった。

「汚いことだ。穢らわしい。私に口から出たものを食せよというのか」

月夜見尊は保食神を斬り殺してしまった。

関心を持たれた方へ

神様が人の手によって殺され,その神様の体から食べ物が得られるという話はハイヌウエレ型神話といい,世界各地にあるそうです。ハイヌウエレの物語については,吉田敦彦「小さ子とハイヌウエレ」(現代思想)に,ハイヌウエレの誕生と死,死んだ後の物語が掲載されています。下の論文でも引用されています。

  • 阿部好臣(2018). 『竹取物語』 源流考=縄文への眼差し, 物語研究, 18, 14-28. [Jstage]

  • 宇治谷 孟 (翻訳)「日本書紀(上)全現代語訳」(講談社学術文庫) [Amazon]

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